6月1日に解禁された北海道南部のスルメイカ漁。
初日は不漁で水揚げが行われなかったものの、約10日後には朝市も観光客で賑わいました。
【写真を見る】【函館】スルメイカ 過去最悪の不漁で「幻」に… 6月取扱量が465トン⇒2.8トンへ激減 当面は厳しい状況続く見込み
ところが7月6日、観光名所の活イカ釣り堀を再び訪ねてみると…。
麻原衣桜 記者
「函館朝市の活イカの釣り堀です。中を覗くと小さなヤリイカが泳いでいます、スルメイカの姿はありません」
水槽に、スルメイカはいません。
代わりに泳いでいたのは定置網漁で獲れた70匹ほどのヤリイカでした。
ヤリイカはシーズンの終わりに差し掛かっていて、日によってはスルメイカもヤリイカも入荷できず、休業せざるを得ない日もあるといいます。
元祖活イカ釣堀 櫻庭のり子さん
「(スルメイカの入荷は?)1回。初めての経験。やっぱり資源って無くなっていくんだなと」
こちらは「函館市水産物地方卸売市場」の6月の取り扱い実績です。
生のスルメイカは2005年には465トンも取り引きされていましたが、わずか2.8トンと過去最も少なくなりました。
麻原衣桜 記者
「一方市内の鮮魚店ではスルメイカの入荷がありましたが、わずか数匹だったため客一人が買取り売り切れました」
函館市民の台所「中島廉売」にある鮮魚店には十数匹・合わせて400グラムほどのスルメイカと、ヤリイカが入荷しました。
ただ、スルメイカは本来の大きさに満たず、仕入れ値の半分以下の500円で販売。
ほかの魚の売り上げで賄っています。
紺地鮮魚 紺地慶一さん
「7月に入ってスルメイカが無いって今までない。自然相手だと人間って無力ですよね。ただ待つしかない。1日も早く取れてほしい。」
スルメイカ漁師 若松淳一さん(68)
「1か月も(船が)ここにあるから泥がついてる、こけも」
スルメイカ漁師の若松淳一さんです。
6月1日の解禁日以降、1度も漁に出ていないという若松さん。
およそ半世紀にわたる漁師生活の中で、これほど船を出すのをためらうのは初めてだと言います。
スルメイカ漁師 若松淳一さん(68)
「(6月の漁)去年、2025年は4回。4回行って4回ともゼロ。厳しいなんてもんじゃない(Qイカのまち函館?)幻だね」
国の研究機関=水産研究・教育機構によりますと、2025年10月に九州から中国地方の沖合いを中心に44か所でスルメイカの子どもを調べたものの、1匹も確認できませんでした。
スルメイカのこどもは北上して北海道南部沖にやって来るため、機構は「漁は当面厳しい状況が続く可能性が高い」と分析しています。
ようやくシーズンを迎えたスルメイカですが、お目にかかれる機会はそう多くなさそうです。
北海道放送
