和歌山県内の少子高齢化に歯止めがかからない状況を踏まえ、県は結婚を希望する人たちを引き合わせる「出会いの場創出事業」のイベントを今秋から始める。県は一時、結婚支援のため出会いの場を設ける事業を中止していたが、各自治体からの要望などを受けて、再び同様の事業に取り組む。(阪本繁紀)

県が2013~23年度に行った結婚支援事業では、累計3544人が会員登録し、うち473人が結婚を申告して退会し、会員同士の結婚は35組だった。24年度以降は継続されなかったことについて、26日の定例記者会見で宮崎泉知事は「(結婚には)それぞれの人の価値観があり、押しつけるものではないということで廃止した」と当時の経緯を説明した。
その後も結婚支援に取り組む自治体からは、各市町村にとどまらず「県で広域的な出会いの場を作ってほしい」という要望が県に寄せられたといい、今回の事業着手につながった。
背景の一つに県内で出生数の減少が続いていることがある。県こども未来課によると、14年には7140人だった県内の出生数は、15年以降10年連続で減少し、24年は4457人にとどまった。イベント参加のために必要な個人情報の提出先として県には一定の信頼があるとの判断もあったという。
出産を選択しない夫婦がいるなど多様な価値観を尊重した上で同課の担当者は「結婚して子どもをもうけたいのに出会いがなく、身動きが取れない人がいるのも事実。きっかけの一つとして、ぜひ事業を活用してほしい」と呼びかける。
初回のイベントは9月、海南市の酒造会社の協力を得て30人規模の梅酒づくり体験を実施。7月中旬に参加者の募集を始める予定だ。10月には和歌山市内のホテルで100人規模のイベントを開催。以降は年度内に30人規模のイベントを3回開く。
このほか県は7月からインターネット上で県民を対象にした意識調査を行う。行政に求める結婚支援の在り方などを聞き取り、来年度の事業の参考にする。
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