『Mina the Hollower』レビュー。『ショベルナイト』開発による、ド直球に作り込まれたGBC世代直撃の2Dアクションアドベンチャー Yacht Club Gamesの新作『Mina the Hollower』は、『ショベルナイト』シリーズの開発によるゲームボーイカラースタイルの新作レトロ風アクションゲーム。PCレビュー版をプレイしたので、その内容をご紹介しよう。共通パーツ画像 製品版は2026年5月29日に発売予定。対応プラットフォームはプレイステーション5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2/PCで、日本語にも対応。価格は2480円となっている。

 なお本レビューの執筆段階では日本のストアにNintendo Switch 2版が出ていないものの、こちらは解決に向けて調整中で、日本でも海外同様にSwitch 2版およびSwitch版からSwitch 2版へのアップグレードパスを販売予定とのこと。

ド直球に作り込まれた、現代のレトロ風アクション さてYacht Clubが社運を賭けて6年近く開発したという本作、レトロなアクションゲームへの愛がビシビシ感じられる。しかも単なる見た目重視のオマージュやパロディで終わるんじゃなく、「自分たちの手で新たなクラシックを生み出そう」という意欲が伝わってくるタイプの作品だ。

 基本はシンプルで操作感も良くてとっつきやすく、でも深みがしっかりあり、いい感じにハードでボリュームもある。超絶グラフィックとか斬新なギミックとかはないんだけど、スゲーちゃんとした幕の内弁当みたいにとにかくよく考えて丁寧に作られてるので、漫画

『孤独のグルメ』の井之頭五郎みたいについ、「こういうのでいいんだよ こういうので」と頷いてしまう。
『Mina the Hollower』レビュー

塔があるエリアにたどり着くとデカい一枚絵のグラフィックがドーンと表示される。ミナが凛々しくて大変よい。元ネタはトビネズミあたりかな?

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8ビットアクションを志向しつつ、ファミコンじゃなくてGBCっぽさを狙ってるというのに、「ジャストそのあたりが好きなんだろうなぁ」というこだわりを感じる。

ケモノ世界の2Dアクションアドベンチャー じゃ、一体どういうゲームなのか? 本作の舞台となる世界は、獣人たちが暮らすテナブラス島。島に起きた異変に対処するため、プレイヤーは主人公である“穴掘り師”(ホロワー)のミナとして、各地にある塔に設置された“スパーク生成装置”を修復するために冒険していく。

 ジャンル的には往年の2Dゼルダっぽい見た目(特に

『夢をみる島DX』と『ふしぎの木の実』)の見下ろし型のアクションアドベンチャーだ。進行もめちゃくちゃオーソドックス。強風が吹き荒れる秋のステージとか、滑る床がある雪山ステージとか、各エリアのギミックに適応しながら戦い、探索し、ボスを撃破して、塔に登って装置を修復したら次のエリアに……といった具合に進んでいく。
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実はスパーク生成装置はミナが開発したもの。異変によって呼び戻される形で島にやってくることになる。

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各エリアのボス撃破後は塔を登るステージが待っている。疑似3Dっぽく進行してくんだけど、トラップや敵が普通に配置されてるので、本編で学んだテクの応用が求められる。

1. メトロイドヴァニア系“ではない”。カギとなるのは“掘って潜る”アクション 面白いのは、この手のゲームでは特定の場所で入手するアップグレードを通じて行ける場所が広がっていったりするものだけど、本作のメインストーリーに関しては基本的なアクションの応用だけで攻略可能なように作られていることだ。なので終盤エリアを除き、クリアー順とかもあまり気にせずプレイできる。

 なかでもカギとなっているのが特徴的な“地面に潜る”アクションだ。基本は敵の攻撃を避けるために使うんだけど、一部障害物の下を通れたり、地面から飛び出す際にダッシュジャンプのように使えたり、いろんな応用編のテクが存在する。

 そしてそれらを活用させるように、“ちゃんと”各エリアが作り込まれている。ステージ上の新たな仕掛けや敵に対してどう対応すればいいか、シークレットを取るにはどうすりゃいいのか、試行錯誤して「あ、こうやりゃいいのか」とか「え、こんなことできんの?」と対処法を発見していく、そういうクラシックなアクションゲームの根源的な楽しさがしっかり詰まってるので、新エリアを進めていくのが本当に楽しい。

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「1. 敵に追われながら 2. 定期的に落ちてくる落雷を近くの避雷針に逃がしつつ 3. 強風を利用して 4. 潜りジャンプで飛ぶ」みたいなギミックのえげつない組み合わせに対処しなきゃいけない所では軽くキレたりもしますけどね、ええ。

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ボス戦もギミックの見極めがなかなか大変。

2. やられちゃっても少しやり直しやすい今どきの仕組みも 序盤からアグレッシブに迫ってくる敵がいたりして、難度はチョイ難しめな部類と言えるかも。回避行動が発動時無敵のことが多い最近のアクションゲームと違って、潜る前のジャンプ段階では普通に食らい判定があるので、タイミングに慣れるまでは多少難儀するだろう。

 ところで昔のアクションゲームってやられた時のやり直しが結構キツかったりするけど、本作では今どきのシステムを導入して和らげている印象だ。たとえば各所に用意されている休憩地点(要は『

ダークソウル』シリーズとかのアレ)にたどり着けば、そこから無限にリスタート可能。死亡時に落とす“スパーク”が尽きる前に回収できれば経験値兼お金に当たるポイント(ボーン)も失わない。

 さらに、特殊効果を足す“トリンケット”という装備の中に1回だけその場で復活できるものがあったり、アップグレードでスパークの最大数も増やせたり、貯めたポイントを一旦ロストしない形に変換しておく手段があったり、意外と全ロストしないような作りになっている。

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「次のアップグレードまでもうちょいだけど、ここから先がわからんから一旦貯金しておきたいなぁ」って時は変換しておける選択肢がある。

3. アップグレードとカスタマイズが充実 上記のようにプレイヤースキルの向上以外にも、トリンケットやサブウェポンのチョイス、レベルアップや休憩地点の機能アップグレードなどを通じて自分の苦手分野を補ったり、得意な行動を強化して対応できるようになっている。

 なので先に書いたように最初はちょっとキツめなんだけど、探索でトリンケットを発見したり追加のボーンをゲットして各種アップグレードが整ってくると、冒険がいい具合に回るようになり、サイドクエストや道中で見かけた謎に挑む余裕も出てくるだろう。

 ちなみに、ゲームルールを変化させるカスタマイズゲームの機能が充実しているので、より高難度にしたい人、低難度にしたい人、一回クリアーして変則ルールのバカゲーモードで遊びたい人などにも対応可能。さらにニューゲーム+も複数段階用意されている。

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休憩地点のアップグレードはマジで重要。記者はレベルアップを優先しちゃって「アレ先にアンロックしときゃ良かったわ……」と後からちょっと後悔した。

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一回ランダムにしてみたら、透明化+複数の高速化がついてマジでバグかと思うぐらいわけわかんないことになった。

ボリュームも満点な、とにかくウェルメイドな優れた作品 それでもって、本作はボリュームがなかなかハンパない。メインストーリーのクリアーに公称で20時間から30時間とされていて、実際にプレイしてみても途中ちょっと詰まって26時間ほどかかったんだけど、それでもサイドコンテンツや武器のアップグレード回収に見落としありまくりというぐらいだ。

 不満点はないわけじゃない。他のゲームでもあることだけど、リスタート時に敵を全無視して進むのが正解なゾーンでちょっと萎えたり、重要なルートの入り口がたまに見えづらかったり……。

 「“敵にダメージを与えて回復アイテムの回復力を確保する”というシステムがゆえに、戦闘以外のダメージが続くエリアでは回復力を得るのに困る」といった結構根本的な問題もある。これらの多くはトリンケットの選択(落下ダメージ低減などの効能がある)や機能アップグレードである程度改善できるけど、逆に言えばデフォルトではかなり不便寄りということだ。

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画面下にある2本のバーの上の方が自キャラの体力バーで、赤が現在体力、黄色が回復力。この状態だとラス1の回復アイテムを使ってもほとんど回復しない。

 なので決して完璧な作品ではないし、結構ハードな結末も好みが分かれると思うけど、アクションと愛すべきキャラクターたちと膨大なシークレットが詰まった、Yacht Club Gamesを代表する新たな作品であるのは間違いないと思う。対応ハードも多くて価格的にも手に取りやすいので、この手のテイストの新作をなにか探していた人にはぜひトライしてみて欲しいゲームだ。

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ボスを撃破すると新聞が発行される。いやー大変でしたわ。死亡回数とかのデータが載ってたり、次に行ってみた方がいいエリアがそれとなく示唆されてたり、つい読んじゃう。

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目のキャラが「眼中にない」って言うとか、こういうしょうもないギャグ大好き。

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お前は落ち着け。

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