
「描く楽しさを伝えたい」と話す岡崎久美子さん。タブレット端末に映る大谷翔平選手の絵が米ニュージャージー州での展示会で飾られている=富山市で
富山市で歯科医師として働く傍ら、鉛筆画家として活動する岡崎久美子さん(48)が、米ニュージャージー州で開かれているアジア人作家の展示会に出品した。描いたのは米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手。現在と幼少期の姿を一緒に収めた一作で、髪の毛1本まで精巧に表現。まるで写真のような鉛筆画が、訪れた人々を魅了している。 (鍵谷朱里)
岡崎さんは東京出身で結婚を機に富山に移住。富山市内で夫と歯科医院を営む。コロナ禍の2020年、オンライン会議が増える中、参加者の似顔絵を描くことにはまり、鉛筆画を始めた。
独学で学ぶ中「もっと上手になりたい」と思っていた時、動画投稿サイトで同市の鉛筆画家、古谷振一さんの作品に出会う。21年から古谷さんが指導する教室に通い、23年に古谷さんから最初の「マスター認定」を受けた門下生となった。
人物画を得意とし、特に肌の質感の表現を大切にする。「描き進めるほど写真のようにリアルになっていく過程に夢中になる」といい、「絵の感想を家族に聞いて、会話が広がるのも楽しい」と笑う。
昨年からは活動の幅を海外に広げ、米ニューヨークやフロリダで個展や体験会を開いた。高齢者施設や美術館、現地の日系人会などで多くの参加者に鉛筆画の楽しさを伝えてきた。その際、活動を知った現地の知人に声を掛けられ今回の展示が決まった。今月はニューヨークの教育施設で、子ども向けのワークショップも開催した。
10月に国内初個展
10月には国内初の個展を東京で開く予定だ。「絵は年齢や経験に関係なく楽しめる。苦手意識がある人にも、描く楽しさを伝えたい」と岡崎さん。幅広い世代が参加できる巨大作品の制作にも挑戦したい考えで、「みんなを巻き込んで一つの作品を作れたら」と夢を膨らませている。
