
ウクライナ当局が提供した、新型地上発射型巡航ミサイル「9M729」の破片とされるものの画像。日付は2025年9月10日とされている。Shared by Law Enforcement source/Handout via REUTERS
[ロンドン 26日 ロイター] – ロシア軍がウクライナに対し、新型地上発射型巡航ミサイル「9M729」を使用した可能性が高いことが、専門家の分析で明らかになった。同ミサイルの使用を報じたロイターの報道を裏付ける形となった。
9M729はトランプ米大統領が1期目の2019年に米国がロシアとの中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄する根拠となった兵器だ。
ウクライナのシビハ外相と複数の関係筋は昨年10月、ロシアが22年に2回、25年8─10月に23回、ウクライナに向けて9M729を発射したとロイターに明かした。法執行機関の情報筋は、ロシアは今年2月17日にも少なくとも4発を追加発射したと述べた。
ロイターはウクライナ当局筋から同ミサイルの残骸の画像を入手した。バーモント州ミドルベリー大学グローバル安全保障特別研究員のジェフリー・ルイス氏は「9M729であるように見える。標識に加え、残骸は9M729に関連する他の巡航ミサイルと似ている」と語った。
英防衛情報会社ジェーンズのアナリストも、画像に写った破片が9M729のものである可能性が高いとの見方を示した。
法執行機関の情報筋は、これらの画像はウクライナ西部のジトーミル、リビウ、フメリニツキー、ビンニツァ各州で回収された残骸を示していると説明した。 ロイターは写真の撮影場所と時期を確認できなかった。
9M729は核弾頭と通常弾頭の双方を搭載することが可能で、欧州の各首都を射程内に収める。
ロシアが9M729を使用している理由は明らかではない。ミドルベリー大のルイス氏は、核搭載可能ミサイルをウクライナで使用すれば、軍事専門家が残骸を精査し、戦闘での性能を分析できると指摘し、ロシアが機密情報の流出を容認しているのは意外だと述べた。
「ロシアは高度な巡航ミサイルの備蓄が比較的少ないため、より長射程のミサイルを活用している可能性がある」と語った。
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