2月25日、高知県内では久しぶりにまとまった雨を観測しましたが、深刻な渇水である状況に変わりはありません。
長引く渇水による農作物や販売価格への影響を取材しました。

高知県内では2026年11月以降、雨の量が平年を大きく下回り深刻な渇水が発生。県民の生活への影響が大きいとして2月16日には高知県では初めてとなる渇水対策本部会議が開かれました。高知市の主な水源のひとつ大渡ダムは貯水率が0パーセントとなり、四万十川の佐田沈下橋では川底が歩けるほどにまで川の水が減った状態になりました。

2月25日、県内では雨が降り続き、25日午後5時までの24時間雨量は高知で124ミリ、黒潮町佐賀で105.5ミリ、本山で104.5ミリ、香美市繁藤で100.5ミリなど久しぶりにまとまった雨量を観測しました。

■街の人の声
「25日の晩からたくさん降っていたので、良かったと思いました」
「(貯水率が)まだ5分の1とか4分の1ぐらいやから、雨がもう2、3回降らないとまだ安心できない」

貯水率が一時、0パーセントになっていた大渡ダムは、26日午前9時時点で35.6パーセントまで回復しましたが、これまでの長引く渇水で県内の農作物に影響が出ています。

土佐市の新居地区でレタスや白菜、ブロッコリーなどの野菜を育てているVFCの松岡農園代表の松岡天河さん。
こちらの畑では約9ヘクタールの敷地でキャベツを栽培しています。雨が降らなかったことでキャベツの成長に影響が。

■松岡農園 松岡天河 代表
「これくらいの大きさがほんとはベストなんですけどね、やっぱりこういう小さく仕上がったりとか」

2025年11月から2月25日までに降った雨の量は高知市で200.5ミリ。平年と比べて56パーセントしか雨が降っていません。

キャベツは2025年10月初旬に植えたもので例年なら、1月中旬までには収穫できるはずでしたが、雨が少ない影響で遅れてしまっているといいます。外側の見た目がきれいなキャベツ、でも、中身は。

■松岡代表
「これ割ってみますか。こんな感じですね、色が。雨が降らないことによる収穫遅れで寒さにあたってこうなる感じですね」

雨が少なかった影響で葉が少ない状態です。

本来であれば中身がぎっしりと詰まっていますが、比べてみると違いが一目でわかります。農業を始めて9年目となる松岡さん。収穫したもののなかには売り物にならず、市場から返品されたことも。松岡さんにとって初めての経験でした。

■松岡代表
「うわ、まじかって感じですね。成長が遅れてたので、薄々そんな感じはひょっと出てくるかなと思ってたんですけど」

雨不足への対策として、土が乾燥することで生じる農作物の被害を抑えるために、松岡さんの農園では乾燥した状態でも土壌に水分を保つ土壌改良材を白菜の畑に初めて導入しました。松岡さんは、今後ほかの野菜にも活用していきたいとしています。

農作物への影響があるなか、野菜の販売価格はどうなっているのでしょうか。南国市のナンコクスーパーによりますと、現状での価格高騰はないということですが、今後も雨が降らない状況が続くと影響が出てくる可能性があるといいます。

■ナンコクスーパー スタッフ
「今後もちょっと成長不足があるんで、2026年3月中旬あたりから野菜の価格が高騰することはあると思うが、2025年みたいな値段が倍になるとかそういうことはないと思う」

長引く渇水。

高知市では28年ぶりに第一次給水制限を実施していますが、高知市の上下水道局浄水課は2月24日からの雨を受け「今後、給水制限を解除することを視野に局内で話し合いを進めていく」としています。

ただ、ダムの貯水率は低い状態が続いているため、引き続き節水を心掛けることが大切です。