
ソウル市イーマート龍山店の外壁ロゴ(c)news1
【02月24日 KOREA WAVE】韓国政府・与党が流通産業発展法改正を通じて大手スーパーの深夜配送規制緩和を推進する中、流通業界で主導権を巡る静かな競争が激しさを増している。
本格参入には莫大な費用が見込まれ、各社は収益モデルと実現可能性を慎重に見極めている段階だ。
業界によると、イーマート、ロッテマート、ホームプラスなどは既存店舗内の物流拠点(PPセンター)を活用し、すでに日中配送を展開している。規制が緩和されれば、インフラ面では深夜配送への転換は可能とみられる。
しかし、深夜配送は日中配送に比べてコストが約2.6倍に達するとの試算もある。夜間人員の確保や追加物流費の負担が大きく、採算ラインを確保できるかが最大の焦点だ。
さらに、主要企業はSSGドットコムやロッテオンなど系列のEC事業を抱えており、事業の重複による非効率も無視できない。クーパンなどEC専業が主導する市場で、どこまで需要を取り込めるかは未知数だ。一定規模以上の物量を確保できなければ、投資負担が重くのしかかる。
一方、現代百貨店の食品専門オンラインモール「トゥホーム」は、深夜配送に挑戦したものの約6年で事業終了を決めた。物流センター運営コストが重い一方、生鮮食品は注文単価や頻度が限定的で、赤字構造を抜け出しにくかったとの分析が出ている。
トゥホームは2020年7月、新型コロナ禍を背景にプレミアム食品配送市場の開拓を掲げて発足したが、販売者マーケットと直買い取りブランドに対し、3月中旬でのサービス終了を通知した。会社側は「ザ・ヒュンダイドットコムと食品館アプリの統合リニューアルを検討中」と説明している。
業績不振が続いたロッテマートや、経営難で法定管理手続き中のホームプラスは、より慎重な姿勢を取る公算が大きい。そのため、店舗数が最も多く、2025年に営業利益が前年の7倍に増えたイーマートの動向に業界の視線が集まっている。
業界関係者は「一定規模以上の注文を確保できるかが鍵だ。クーパンなどと競いながらどれだけシェアを奪えるかは見通せない」と指摘。「先行企業が収益モデルを確立すれば、後発が追随する可能性もある」と話している。
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