去年の秋以降、筑後川水系では記録的に雨が少ない状況が続いています。福岡都市圏などに水を供給する3つのダムの貯水率は19日、8%を切りました。今の状況が続けば、3月末には一部で「断水」となる恐れも出てきました。

19日、福岡県朝倉市の江川ダムでは。

■平山翼記者
「私が今いる、山に囲まれたこの場所、実はダムの底なんです。」

満水の際には水深10メートルとなるダムの底に、今は立つことができる状態です。※許可を得て撮影しています。

■平山記者
「ダムの底を歩いてみますと、少しぬかるんではいますが、歩けるくらい乾いてしまっている状態です。」

■水資源機構 筑後川上流総合管理所・篠原亮二副所長
「木が生えているところ、あそこまで普段、満水だと水がある。そこから水位が下がっていて、今は川のように流れている状態です。」

今回の渇水によってダムの底に姿を現したのが、半世紀以上前にダムの底に沈んだ集落です。

■篠原副所長
「かつての集落のあった場所。石積み・石垣がところどころに見えるかと。」

当時の宅地や、農地を支える石垣が確認できました。

■平山記者
「建物の一部とみられる跡も残っています。半世紀ほど水につかっていたわけですが、ビクともしません。」

50年以上前、江川ダムの周辺にはおよそ400人が暮らす「江川谷」と呼ばれる集落がありました。

生活に欠かせない「水」を確保するため、ダムが建設されるのに伴い「江川谷」の集落は「江川ダム」の底に沈みました。

■篠原副所長
「私自身もかつての集落跡を目の当たりにするのは初めてです。実際に集落の跡を目の当たりにして、ここを離れた方々への感謝を強く感じます。」

筑後川水系では去年の秋以降、記録的に雨が少ない状況が続いています。

江川ダムと同じく、福岡都市圏などに水を供給する筑後川水系の寺内・小石原川の3つのダムの貯水率は19日午前0時の時点で7.9%で、平年(69%)の9分の1程度にまで低下しています。※必要最低限の市民生活、都市活動を維持する上で不可欠な水の緊急備蓄=渇水対策容量を除く

今回の渇水に対応するため、福岡県は2月に入り、冬場としては20年ぶりに「渇水対策本部」を設置しました。

福岡市など福岡都市圏の14の市や町では、水道の水圧を下げる「減圧給水」を実施しています。このままの状況が続けば、3月末には一部で断水となる恐れも出てきました。

こうしたなか、寺内ダムでは、職員が手作りした恵みの雨を願う「ふれふれぼうず」が飾られています。

■水資源機構 寺内ダム管理所・大西秀明主査
「何回か雨が降ったので多少、効果はあったのかなと思っています。災害級に降ると大変なので、災害にならない程度に雨が降って、渇水が解決すればと思っています。」

日に日に深刻化している渇水。

19日に福岡管区気象台が発表した向こう1か月の予報では、ほぼ平年並みの雨量が見込まれるものの、これまでの少雨状態を解消するには至らないと予想されています。

よりいっそうの節水が必要となっています。

※FBS福岡放送めんたいワイド2026年2月19日午後5時すぎ放送

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