ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.26 07:30
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は25日(現地時間)、トルコ・アンカラで開かれた同胞懇談会を最後に、7泊10日に及ぶ中東・アフリカ4カ国歴訪の日程を終えた。米中葛藤によってグローバル貿易秩序の不安定性が高まる中、輸出の多角化を強調してきた李大統領は、就任から5カ月余りで中東・アフリカを訪れた。
歴代大統領の中で、就任6カ月以内に中東を訪問したのは李大統領が唯一だ。前任の尹錫悦(ユン・ソクヨル)・文在寅(ムン・ジェイン)大統領はそれぞれ就任9カ月目、13カ月目にUAEを訪れた。李大統領は、南アフリカ共和国で開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を機に、中東3カ国(UAE・エジプト・トルコ)を一度に訪問した。
具体的な経済協力の成果も目を引く。まず、アラブ首長国連邦(UAE)では、初期投資額だけで30兆ウォン(約3兆2000億円)に達する人工知能(AI)データセンター建設事業「スターゲイト・プロジェクト(Stargate Project)」に韓国が参加することとなった。韓国・UAEの防衛産業協力も、これまでの単純な輸出・購入構造から脱却し、「共同開発、現地生産、第3国共同輸出」へとさらに一段階格上げさせることにした。
エジプトでは、3〜4兆ウォン規模のカイロ空港近代化事業において、韓国企業が空港拡張および運営分野に参加してほしいとの提案を受けた。トルコ(テュルキエ)では、「原子力協力了解覚書(MOU)」締結により、シノップ第2原発事業に韓国が立地評価など初期段階から参加できる基盤を確保し、事業受注の可能性を高めた。
経済協力の制度的枠組みも強化された。韓国・UAE両国は、昨年締結された包括的経済連携協定(CEPA)に関連し、「CEPA経済協力委員会の行政および運営MOU」を締結し、CEPAの発効時期を来年初めに明確化した。李大統領とエジプトのアブドゥルファタハ・エル・シシ大統領は首脳会談で韓国・エジプトCEPAを推進することを公式化した。
対外経済政策研究院アフリカ・中東・中南米チームのユ・グァンホ専門研究員は「貿易と関税を主に扱う自由貿易協定(FTA)とは異なり、CEPAはどの分野で協力し、投資するかを包括的に盛り込む」とし「今後、中東のインフラ投資事業への参加にも続く可能性がある」と述べた。
李大統領は今回の歴訪期間中、自身の対中東構想である「シャイン(SHINE)イニシアチブ」も提示した。安定(Stability)、調和(Harmony)、革新(Innovation)、ネットワーク(Network)、教育(Education)を通じて「漢江(ハンガン)の奇跡」を中東の経済成長の原動力としてつなげていくという構想だ。李大統領は20日(現地時間)、エジプト・カイロ大学での演説でこの構想を明らかにし、「(中東と)共にする革新によって共同繁栄の未来へと飛躍する」と強調した。
トルコのエルドアン大統領や、エジプトのエル・シシ大統領のように10年以上にわたり執権している、あるいはモハメド・ビン・ザイド・アル・ナヒヤーンUAE大統領のように代を継いで統治する中東首脳と、「トップダウン」方式でAI・防衛産業・原子力協力の突破口を開いたことも重要な成果に挙げられる。外交当局関係者は、「UAEの場合、長く韓国との協力を進めてきたが、韓国で大統領弾劾など政権が交代するたびに成果が継続しないという不安があった。しかし今回は早期の大統領国賓訪問によってそうした不安を払拭して協力の幅を広げた」と評価した。
ただし、数多くの防衛産業協力の議論にもかかわらず、具体的な契約額が首脳会談を通じて公開されなかったことは残念な点に挙げられる。これに関連し、与党高位関係者は「李在明政府の政策基調は、外交においても『アンダープロミス(Under-promise)、オーバーデリバリー(Over-delivery)』だ」とし「派手な外交成果を並べ立てるより、実質的な成果で示していく」と述べた。
