デロイトは誤りを認め、オーストラリア政府に返金した。John Wreford/SOPA Images/LightRocket via Getty Imagesデロイトは報告書の誤りに関連して、オーストラリア政府に費用の一部を返金した。BIG4の一角を占める同社は、報告書の作成にAIを使ったと述べている。オーストラリアン・フィナンシャル・レビューによると、問題となったのは存在しない人物への言及だった。
デロイト(Deloitte)は、一部にAI技術を使用して完成させた報告書に誤りが見つかったとして、オーストラリアの政府機関である雇用・職場関係省(DEWR)に費用の一部を返金していた。
会計・コンサルのBIG4の一角を占める同社は、福祉給付金の支給を管理するITシステムの一部であるターゲット・コンプライアンス・フレームワーク(TCF)の内部監査を行う業務を請け負っていた。そして同社は6月、44万オーストラリアドル(約4億3000万円)相当、7カ月に渡ることプロジェクトを完了した。

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だが、7月に公表された最終報告書に、実在しない人物への学術的な言及や、連邦裁判所の判決から捏造された引用など、複数の誤りが見つかり、オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)がこれを最初に報じた。
誤りは、オーストラリアの福祉学者であるクリス・ラッジ(Chris Rudge)が見つけた。
10月3日、更新された報告書が、雇用・職場関係省のウェブサイトで公開された。AFRによると、新しい報告書では12以上の存在しない参考文献と脚注が削除され、参考文献リストが書き直され、複数の誤植が修正されている。
デロイトは更新された報告書の中で、作成手法には「DEWRがライセンスを持ち、DEWRのAzureテナントでホストされる生成AI(人工知能)大規模言語モデルであるAzure OpenAI GPT-4oベースのツールチェーンの使用が含まれていた」ことを明らかにした。
AFRによると、AIを使用したということは、7月時点での報告書には記載されていなかったという。
デロイトは、レビューにおいて一部の脚注と参照元が誤りであったことを認め、契約に基づいて費用の一部を返金することに同意した。DEWRの広報はBusiness Insiderにこのことを認めた。
同広報担当者は、今回の訂正ではTCFシステムにおけるレビューの概要や全体的な勧告内容などに変更はないと付け加えた。
Business Insiderはデロイトに対して、誤りを引き起こしたのはAIなのか、コメントを求めたが、同社はまだ回答していない。

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