造幣局広島支局(広島市佐伯区)の職員が、新しい貨幣の材料にするために市中から回収された貨幣を外部に持ち出したとされる問題で、造幣局は3日、60代の職員が500円硬貨174枚、計8万7千円分を不正に持ち出した可能性が高いと発表した。金属探知機の運用など業務規定上の問題があったとして、広島支局長たち6人を減給や戒告の懲戒処分にした。職員は発覚後に死亡した。
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職員は再任用で、回収された貨幣を溶解設備に入れるため、袋からコンテナに移す作業を担っていた。6月の監視カメラ映像から不正の疑いが発覚し、造幣局が7月18日に公表。広島県警に被害届を提出した。職員は内部の聞き取りの際に「買い物に使った」と持ち出しを認め、その後に死亡が判明した。
作業場の出入り口に金属探知機があり、この職員が通る際に反応したが、担当者が規定通り確認せず見過ごしていた。現場責任者が作業に立ち会わず、管理が不十分だったことも原因としている。
造幣局は3日付で、溶解課の課長と主事2人を減給10分の1(1~2カ月)、広島支局長と次長、溶解課課長補佐の3人を戒告の懲戒処分とした。発生当時の理事長と広島支局担当の理事が報酬の10分の1(1~2カ月)を自主返納する。
再発防止のため、責任者を増員するなど体制を見直すほか、外部の有識者を交えた再発防止委員会を設ける。造幣局は「貨幣製造を担う独立行政法人としてあってはならないことで、心よりおわびする。再発防止策を確実に実施する」としている。
中国新聞社
