米国と中国は25日、関係安定化に向けてさらに踏み込んだ。中国の李強首相はニューヨークで協力を訴え、ワシントンではトランプ米大統領が中国の字節跳動(バイトダンス)が運営する動画投稿アプリ「TikTok」を巡る取引を前進させた。
李首相は国連総会に合わせて行われた米大手企業幹部との会合で、米中は「友人とパートナーになることができ、そうなるべきだ」と述べた。その数時間後、トランプ氏は米投資家によるTikTokの米国事業買収計画に関連する大統領令に署名した。これは米国内のサービスを存続させる内容で、両国関係の火種が一つ取り除かれた。
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数週間以内に予定されるトランプ氏と中国の習近平国家主席との会談を前に、関係改善の流れに弾みがついた。対面での首脳会談はトランプ氏2期目で初めてとなり、貿易やテクノロジーを巡る対立の長期的解決に向けた交渉機会となる。
トランプ氏は19日の習氏との電話会談後、10月に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて米中首脳会談を行うと語った。貿易やフェンタニル、ウクライナの戦争などの問題で進展があったとし、習氏がTikTokを巡る取引を承認したと述べた。
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一方、中国は23日、世界貿易機関(WTO)で途上国としての特別な待遇を放棄すると表明した。この問題は長年、米国との争点となっていた。
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李首相は25日の米企業幹部との会合で、太平洋は両国にとって十分広いという習氏の言葉に触れ、中国は「米国と共に、平等・相互尊重・互恵の原則に基づき、米中経済・貿易関係の安定的回復を後押しする」と述べた。
原題:US-China Thaw Gains Momentum With TikTok Deal, Diplomatic Push(抜粋)
— 取材協力 Colum Murphy, Kean Zhang and Derek Wallbank
