6月にスポーツランドSUGOで開幕し、富士スピードウェイ、岡山国際サーキットと転戦してきたSROジャパンカップはこの鈴鹿が最終ラウンド。第49回鈴鹿1000kmとの併催で開催されており、両レースに参戦しているドライバー、チームも。BINGO Racing、MAEZAWA RACING、PONOS RACINGは2台を用意しているが、RUNUP SPORTSは1台のニッサンGT-RニスモGT3で両レースを戦っている。

 9月12日のプラクティス、プレクオリファイを経て迎えた9月13日のクオリファイ/レース1だが、鈴鹿サーキットは曇り。気温31度と蒸し暑いコンディションだが、前夜には鈴鹿サーキットには非常に強い雨が降っており、一部のピット内も冠水。9時からのクオリファイ1はレコードライン上はドライではあるものの、ウエットパッチが残る状況でスタートした。前日のプレクオリファイでクラッシュしたPONOS RACINGの45号車フェラーリも修復されている。

 クオリファイ1では、MAEZAWA RACINGの555号車を駆る前澤友作が130Rでスピンを喫したが、幸いクラッシュせずコースに復帰するシーンも。その後も赤旗はなくアタックが続けられたが、Max Racingの24狙う号車メルセデスAMG GT3を駆る内田優大が2分03秒296を記録しポールポジションを獲得した。

 2番手にはBANKCYがドライブしたseven x seven Racingの666号車ポルシェ911 GT3 R、AKITAがドライブしたTEAM UPGARAGE with ACRの18号車フェラーリが3番手。逆転タイトルを狙うHitotsuyama Racing with Cornes Racingの296号車フェラーリは4番手。0.301秒差の中にトップ5がひしめくハイレベルな予選となった。

●スリックを選択した2台がレース後半猛追

 クオリファイ2終了から3時間のインターバルで迎えた13時55分からの決勝レースは、コースイン直前から雨が降り、セーフティカースタートに切り替えられることになった。2周の走行の後レースが始まったが、内田の24号車メルセデスがまずはリード。BANKCYの666号車ポルシェが続いたが、内田は1周目のAstemoシケインでわずかにショートカット。シケイン不通過により5秒のペナルティが課せられた。

 この頃には雨は止み、路面は少しずつ乾いていく展開に。そんななか内田とBANKCYのトップ争い、さらにその後方ではAKITAの18号車フェラーリ、都筑の296号車フェラーリ、辻子依旦の45号車フェラーリが続く展開となった。セーフティカーランもあり、前半スティントは短いレース時間となったが、開始から25分が経ち上位陣は続々とピットインすることになった。

 その中で、チャレンジングなスリックタイヤ選択を行ったのが、5番手を走っていた45号車フェラーリ。各車がピットインを終えると、前戦の結果にともなうサクセスピットストップ時間もあり、川端伸太朗に交代した296号車フェラーリがトップに浮上。渡会太一に交代した666号車ポルシェ、前澤友作から横溝直輝に交代したMAEZAWA RACINGの555号車フェラーリというオーダーに変化した。コッツォリーノは一時は10番手にドロップした。

 一方、AKITAがドライブしていた18号車フェラーリは、コース上にステイ。ピットウインドウ後半までストップを引っ張りスリックに交換した。AKITAから小林崇志に交代した18号車フェラーリは、コース復帰後こそ4番手だったものの、レース終盤路面が乾いていくなかで猛追をみせトップに浮上。小林が最後は21.737秒ものリードを広げ、TEAM UPGARAGE with ACRのAKITA/小林崇志組18号車フェラーリがジャパンカップ参戦後初優勝を飾った。

●GT4はZENKO RS GARAGE with SUNRISE BLVD.が初優勝

「昨日はクルマにトラブルもありましたが、メカニックの皆さんが頑張って直してくれて、予選でも3番手を獲れました。レースでも雨のなか持ちこたえられましたが、無線で『本当にドライいけるのかな』と伝えていたんです。でも小林選手は“雨スリック”が大好物だったそうなので(笑)」とAKITA。

 一方小林は「スーパーGTではこういうシチュエーションをさんざん体験していますし、どんなドライバーでも練習したらうまくなることを証明できたと思います。アウトラップからペースが良かったですし、ドライパッチも見えていたので『勝てるな』と確信しました。初優勝できて嬉しいです」とスーパーGTでの経験が活きたと語った。

 2位は同様にスリックで追い上げた辻子依旦/ケイ・コッツォリーノ組PONOS RACINGの45号車フェラーリ。3位は都筑晶裕/川端伸太朗組Hitotsuyama Racing with Cornes Racingの296号車フェラーリとなった。GT3-Amは植松忠雄/鈴木宏和組Team MACCHINAが優勝。GT4は牧野善知/末廣武士組ZENKO RS GARAGE with SUNRISE BLVD.のポルシェ718ケイマンGT3 RS CSが今季初優勝。TOYOTA GAZOO RACING INDONESIAの連勝をついに止めてみせた。

 SROジャパンカップのレース2は、9月14日(日)9時からレース2が行われる。

SROジャパンカップ第4ラウンド鈴鹿レース1結果

Pos./No/Class/Team/Car/Driver/Laps/Gap
1/18/GT3 Pro-Am/TEAM UPGARAGE with ACR/フェラーリ296 GT3/AKITA/小林崇志/26/
2/45/GT3 Pro-Am/PONOS RACING/フェラーリ296 GT3/辻子依旦/ケイ・コッツォリーノ/26/21.737
3/296/GT3 Pro-Am/Hitotsuyama with Cornes Racing/フェラーリ296 GT3/都筑晶裕/川端伸太郎/26/1’04.285
4/666/GT3 Pro-Am/seven x seven Racing/ポルシェ911 GT3 R (992)/BANKCY/渡会太一/26/1’05.389
5/24/GT3 Pro-Am/Max Racing/メルセデスAMG GT3エボ/内田優大/元嶋佑弥/26/1’10.282
6/555/GT3 Pro-Am/MAEZAWA RACING/フェラーリ296 GT3/前澤友作/横溝直輝/26/1’10.947
7/1/GT3 Am/Team MACCHINA/フェラーリ296 GT3/植松忠雄/鈴木宏和/26/1’26.572
8/9/GT3 Pro-Am/BINGO RACING with LM corsa/フェラーリ296 GT3/武井真司/笹原右京/26/1’26.860
9/181/GT3 Pro-Am/NORIK RACING/フェラーリ296 GT3/芝田典和/番場琢/26/1’47.490
10/71/GT3 Am/Akiland Racing/メルセデスAMG GT3エボ/大山正芳/植田正幸/25/1Lap
11/96/GT3 Pro-Am/K-Tunes Racing/レクサス RC F GT3/末長一範/福住仁嶺/25/1Lap
12/66/GT3 Am/CARGUY Racing/フェラーリ488 GT3エボ/豊田敬/太田和輝/25/1Lap
13/888/GTC Am/BINGO RACING/ポルシェ911 GT3カップ(992)/タイガー・ウー/タイガー・ウー/25/1Lap
14/82/GT4 Silver-Am/ZENKO RS GARAGE with SUNRISE BLVD./ポルシェ718ケイマンGT4 RS CS/牧野善知/藤原大暉/25/1Lap
15/39/GT4 Silver-Am/TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA/トヨタGRスープラGT4エボ2/ハリダルマ・マノッポ/野中誠太/24/2Laps
16/15/GT4 Am/Destino with SUNRISE BLVD./ポルシェ718ケイマンGT4 RS CS/東浩平/長澤宏昭/23/3Laps
17/11/GT4 Am/TTR with AKILAND RACING/トヨタGRスープラGT4エボ2/ツェ・テレンス・キン・レウン/フォン・ワイ・シン/22/4Laps
18/81/GT3 Am/Team DAISHIN with GTNET/ニッサンGT-RニスモGT3/大八木龍一郎/大八木龍一郎/20/6Laps
19/360/GT3 Am/RUNUP SPORTS/ニッサンGT-RニスモGT3/西川正明/田中篤/20/6Laps

[オートスポーツweb 2025年09月13日]

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