群馬県内の最低賃金 1063円に引き上げ 78円増、来年3月発効 審議会答申

最低賃金を78円引き上げるとした審議会の答申を手渡す米本清会長(右)=前橋市の群馬労働局で

 群馬地方最低賃金審議会は26日、県内の最低賃金を現行の985円から78円引き上げ、1063円とするよう答申した。国の中央審議会が示した目安額の63円から15円上乗せした。引き上げ額、上乗せ額とも過去最大。大幅な引き上げで準備期間が必要として、発効日を来年3月1日とし、通常の10月上旬から遅らせた。(羽物一隆)

 審議会に先立って開かれた専門部会で、労働者代表側は現行の83円増、経営者代表側は53円増を主張し、溝が埋まらなかった。公益代表の有識者は栃木、茨城の北関東2県と現行で約20円の差がある状況を是正する必要などを指摘し、経営側にも配慮して目安額の15円上乗せを提示した。審議会で労働者と公益代表の賛成7、経営側の反対5の多数決で決定した。

 審議会会長の米本清・高崎経済大学教授は「例年以上に関心が高い中での審議で、全会一致はならなかったが、県内外の情勢を踏まえた結論になった。賃上げ負担は特に中小企業で懸念が強く、公的支援は単年度でなく、複数年で継続的な施策を用意してほしい」と述べ、群馬労働局の上野康博局長に答申を手渡した。

 大幅上乗せを求める要請書を提出していた山本一太知事は「県の実情を踏まえて議論を尽くした結果と受け止め、喜ばしい。県としても賃上げ支援金や新産業創出を通じて、県民全体の賃金上昇を後押ししたい」とコメントを発表した。

 栃木県は引き上げ額64円の1068円、茨城県は同69円の1074円で答申されている。ともに10月中に発効する予定。中央審議会の答申で3県はいずれも3段階の中央のB区分で、目安額は63円だった。引き上げ額は答申への異議申し立て手続きを経て正式決定する。

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