山の寺カフェ にぎわい生む 津幡・慶専寺 蔵改装しオープン 住職焙煎コーヒーやケーキ「河合谷の魅力を発信」

「cafe蔵」を営むオーナーの蔵谷竜也さん=津幡町上河合で

(中日新聞Web)

 「山のお寺」で地元住民や観光客が気軽にくつろげる場をつくろうと、津幡町上河合の慶専寺(きょうせんじ)に「cafe(カフェ)蔵」がオープンし、多くの人でにぎわっている。山あいの景色や寺の荘厳な雰囲気に囲まれながら、寺の住職が焙煎(ばいせん)したコーヒーや、地元・河合谷地区産のはちみつなどを味わえる。カフェを営むオーナーの蔵谷竜也さん(32)=金沢市=は「たくさんの人を呼べる空間にしたい」と話す。(栗田啓右)

 町中心部から車で20分ほど離れた慶専寺の境内にあるcafe蔵は、木造の蔵を改装して営業を始めた。メニューはフルーツをぜいたくに使ったアサイーボール(千円から、税込み)や、ブルーチーズを使った「大人の秘密チーズケーキ」(850円、同)などがある。一部の商品には、河合谷地区産のはちみつがトッピングで付いている。コーヒー(500円、同)は寺の住職、谷内正思(まさし)さん(42)が焙煎した豆を使っており、人気を集めている。

 木造の蔵は元々、副住職だった谷内さんのおじが趣味の版画を展示するギャラリーとして使われていた。おじが4年前に亡くなってからは、谷内さんがカフェを一時期開き、好物のコーヒーを提供することもあったが、「もっと盛り上がることをやりたい」と本格的な活用法を模索していた。

 蔵谷さんは、かほく市のケーキ店でパティシエとして11年間働いた経験があり、菓子作りで北陸地区のコンテスト入賞の実績もある。腕を買われ、昨年秋に谷内さんから、カフェの開業を依頼された。

 4月にオープンしてから2カ月。家族連れや高齢者など幅広い層が訪れている。富山県からやツーリングの途中で立ち寄る客もいて「予想外の客層に出会えておもしろい」と蔵谷さん。

 カフェの提供メニューは、寺のキッチンを使って調理。新メニューの開発も進めており、夏季限定でそうめんの提供もする。蔵谷さんは「この地域にある食材のおいしさや魅力をもっと発信したい」と語る。

 慶専寺は「楽しいお寺」「みんなのお寺」をモットーにしており、これまでも和楽器のコンサートや、アートイベントを開催したことがある。谷内さんは「法要以外に寺を活用したい思いがある。いろんな人が地域に来て、交流人口が増えれば」と話し、カフェの効果を期待する。

 オープンは金−日曜と祝日。時間は午前10時〜午後4時。金曜はドリンクとアサイーボウルのみの販売。

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