トランプ大統領が推進する大型の税制・歳出法案は、争点の一つだった州・地方税(SALT)控除上限の問題が解消された一方、保守強硬派が法案成立を阻止する構えを見せており、先行きは不透明感を増している。
ジョンソン下院議長は21日、SALT控除上限を4万ドルに引き上げることで高税率州選出の議員と合意に達したと明らかにした。ニューヨークやニュージャージー、カリフォルニアなど高税率州選出の議員は、SALT控除上限で十分な引き上げがなければ法案に反対票を投じることも辞さない姿勢を表明していた。現行1万ドルの上限はトランプ政権1期目の税制改革で導入された。
一方で保守強硬派議員は、SALT控除に関する合意が発表された矢先に反発姿勢を鮮明にした。
複数の保守強硬派議員は、ホワイトハウスが提示した譲歩を下院共和党指導部が履行していないと非難。アンディ・ハリス下院議員は、トランプ政権が「深夜の合意」でメディケイド(低所得者向け医療保険)給付の一段の削減にくわえ、バイデン前政権下で導入されたクリーンエネルギー関連の税控除をより早期に撤廃する方針を約束していたと語った。
ハリス議員は、法案の内容が合意事項を反映しておらず、このまま採決に進めば保守強硬派は阻止に動くと言明。同じく保守強硬派のラルフ・ノーマン議員は「この法案には票が足りていない。全く届いていない」と述べ、成立は困難との見方を示した。

トランプ大統領(右)とジョンソン下院議長
Photographer: Ting Shen/Bloomberg
事情に詳しい関係者によれば、トランプ大統領とジョンソン下院議長は、保守強硬派の一部議員と米東部時間午後3時にホワイトハウスで会談する予定。
また共和党指導部は保守強硬派の要求に応える形で、メディケイドの新たな就労要件導入時期を当初の2029年から2026年12月に前倒しする方針だと、協議内容に詳しい議員が明らかにした。
原題:Trump Tax Bill Threatened by Ultraconservatives After SALT Deal(抜粋)
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