ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.05.07 07:40
米国とウクライナ政府が先月30日(現地時間)、ウクライナのレアアース(希土類)鉱物開発に関連して米国持分を一部認める鉱物協定を締結し、ロシア-ウクライナ終戦に対する期待が高まる中で、韓国企業の悩みが深まっている。終戦交渉が妥結する場合、韓国企業がロシア市場に再進出できるが、リスクも相変わらず存在するためだ。
現代(ヒョンデ)自動車の李承祚(イ・スンジョ)財経本部長(副社長)は先月24日の実績カンファレンスコールで「現在ロシア市場で会社次元の営業はない」とした。
韓国完成車業界関係者は「終戦後、ロシアに対する西側の経済制裁が解除されるまでは再進出を公式宣言するのは難しいだろう」と解釈した。現代自動車はサンクトペテルブルク工場を2023年12月にロシア自動車グループAGRの親会社アートファイナンスに泣く泣く売却した。戦争前の2021年1年間だけロシアで23万3804台を生産・販売したが、経済制裁で資金・部品調達に行き詰まり工場がストップした。当時工場売却代金はわずか1万ルーブル(当時約1万7500円)だった。
当時、現代自動車は今年12月までに工場を買い戻すことができる「バイバック」条項を入れたが、最近これを行使するかどうか検討中だ。起亜は2030年販売目標量(419万台)にロシア(5万台)を含めた。すべて再進出を念頭に置いた措置だ。イ・ハング韓国自動車研究院諮問委員は「トランプ関税で米国輸出が萎縮する可能性がある状況で輸出先多角化のためにロシアの門を叩くよりほかない」と見通した。韓国自動車モビリティー協会(KAMA)によると、昨年ロシア自動車販売量は183万3852台で前年比39.2%増加するなど成長している。
しかし変数もある。工場を買い戻そうとしてもアートファイナンスが高い価格をつける場合や売却を拒否する場合もある。国民大学自動車運送デザイン学科のクォン・ヨンジュ教授は「ロシアは政府主導で自国自動車メーカーを育成したいので生産施設を売却させないようにするだろう」と分析した。
再進出しても戦争期間中に大きくシェアを伸ばした中国自動車メーカーとも競争しなければならない。自動車産業調査会社マークラインズによると、戦争前の2021年にロシアで4万2090台を販売していた中国奇瑞汽車(Chery Automobile)は昨年31万1719台を販売して2位ブランドにつけている。同じ期間、GWM(3万6257→22万1675台、3位)、吉利汽車(Geely Automobile)(3万3549→19万8781台、4位)、長安汽車(Changan Automobile)(3922→10万4141台、5位)など、ロシアにおける中国企業の販売量が大きく膨らんだ。反面、同じ期間、現代自動車・起亜のロシア販売量は36万6454→3万2614台へと急減した。
韓国航空業界も終戦への期待と不安が入り交じる雰囲気だ。韓国航空会社はロシア南に迂回した路線を運営しているが、欧州行き航空便の飛行時間が長くなり、年間数百億ウォンの費用が追加で発生している。航空業界関係者は「終戦とそれに伴う事後処理が完全に済むまでは領空再使用、ロシア就航は容易ではない」と話した。
家電業界も終戦以降を対応中だ。LGエレクトロニクスは最近ロシア・モスクワ州の洗濯機および冷蔵庫工場の一部を稼動し、サムスン電子もテレビ・冷蔵庫・洗濯機などを生産するカルーガ工場再稼働などを検討中だ。ロシア日刊紙コメルサントによると、サムスン電子は今年1月からロシアでマーケティング活動も再開した。ただし家電業界もファーウェイ(華為)、シャオミ(小米)、レノボなど中国企業に市場シェアを奪われた状況だ。
韓国貿易協会国際通商研究院のチャン・サンシク院長は「再進出しようとする韓国企業は中国企業と低価格競争をしなければならないため、出血が大きい可能性がある」とし「ただし、ロシア消費市場の推移によって高級製品中心に勝負をかけることができるだろう」と話した。
