欧州連合(EU)の首脳は、トランプ次期米大統領が支援停止を決めた場合でもウクライナに十分な支援を継続していけるか見極めようとしている。
EUの協議に詳しい関係者によると、ブダペストに7日集まった当局者らは、EUに戦費を賄う用意ができるかを議論した。トランプ氏側との当初の会話からは米国の大きな方針変更は全く示唆されていないものの、同氏が支援の財政負担を欧州に押しつけようとしてくることが大きく懸念されていると、関係者の1人は明らかにした。関係者は部外秘の協議内容だとして、匿名を要請した。
トランプ氏は選挙期間中、ウクライナでの戦争を速やかに終結させると宣言したが、ウクライナへの支援については言葉を濁している。ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、停戦交渉をする場合の同国の立場を損ねることがないよう兵器供給維持への注力を欧州の首脳らに求めた。

イタリアのメローニ首相(8日、ブダペスト)
Photographer: Ferenc Isza/AFP/Getty Images
イタリアのメローニ首相は8日、2日目の協議に到着した際に記者団に対し、「和平の可能性を本日話し合うとして、それができるのはウクライナがこれまで並外れた勇気を示し、西側が同国を支援してきたからだ」と説明。「とは言え、今後数週間で展開がどうなるか見守る必要がある」と続けた。
ドイツのキール世界経済研究所によると、戦争開始以降のウクライナへの支援額はEUが1180億ユーロ(約19兆3700億円)で最大。米国の支援は総額850億ユーロに上るが、今年に入ってからは170億ユーロ足らずと、ペースが落ちている。EUの今年の支援は米国の約2倍だ。
資金自体はあまり大きな問題ではなく用意できるはずだが、主に米国が供給してきた軍事資源が現実的な問題になると、欧州の当局者は語った。
欧州では、ウクライナに対するトランプ氏の意向を見極めるため同氏の1月の大統領就任まで様子を見るべきだと主張する者もいれば、そのような余裕はなく、米国が支援を打ち切る場合の提案を欧州委員会が策定するべきだと呼びかける者もいる。

トランプ氏は既に、欧州首脳との最初の電話会談を始めた。
この電話会談について説明を受けた政府高官によると、少なくともそのうちの1回はトランプ氏がどのような姿勢でロシアのプーチン大統領との交渉に臨むのかが話し合われた。トランプ氏は、何の見返りもなくウクライナにただ譲歩を迫ることはできないとの認識を示唆したと、高官は匿名を条件に述べた。
トランプ氏の報道担当者とはすぐには連絡が取れなかった。
原題:EU Is Looking at Ramping Up Ukraine Aid If Trump Pulls the Plug(抜粋)
