牧野フライス製作所は、買収を提案してきたニデックに対して株式公開買い付け(TOB)の開始時期延期を求めるため、対抗策を導入すると19日に発表した。
発表によると、牧野フはニデックに対して意向表明書の提出や情報提供などを求めるルールを設定。ニデックが当初設定した4月4日にTOB開始を開始した場合、対抗措置として既存株主に新株予約権の無償割り当てを行う方針だ。検討のための時間確保が目的で、TOBへの対抗措置である「ポイズンピル(毒薬条項)」とは異なるという。
ニデックは昨年12月、事前協議を行わない形で牧野フに買収提案した。牧野フはその後、複数社から買収に関する初期的な意向表明書を受領したと発表。提案の比較検討を行うためにTOB開始を5月9日以降に延期するよう繰り返し求めてきたが、ニデックからは19日時点で明確な回答を得られていなかった。
同日夜に会見した牧野フのリーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所の太田洋弁護士は、ここまでやればニデックも延期してくれると信じていると話した。またニデックが4月4日開始を堅持していることに対して、「ホワイトナイトを回避したい意図を疑わざるを得ない」と話した。
ニデックが4月4日にTOBを開始した場合、6月後半に開催予定の定時株主総会で、対抗措置の是非を判断してもらう機会を設ける考えだ。ニデックがTOB開始を延期した場合や、ニデックよりも実質的に有利な提案を第三者から受領した場合には、この対抗策はすぐに廃止するとしている。
ニデックは約2573億円を投じて牧野フを完全子会社化することで企業価値を高められると主張している。関係者によると、アジア系投資ファンドのMBKパートナーズや日本産業推進機構(NSSK)を含む複数の投資ファンドが、それぞれ牧野フの買収を検討している。
(会見内容を追加しました)
