5日目を迎えたティレーノ〜アドリアティコで逃げ切り決まる。フレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)が9kmを独走し、ワールドツアー初勝利を手に入れた。
特別ジャージを纏ったミランとガンナ photo:RCS Sport
終着地点であるアドリア海まであと少し。ティレーノ〜アドリアティコ第5ステージの舞台は、無数のアップダウンを進む205kmで争われた。勝負所は終盤に設定された2つの丘で、特に最後のモンテーロ(距離5.3km/平均5.7%)は最大勾配15%の急勾配。フィニッシュ地点はそこから下り、平坦路を進んだ先にある。

アルペシン・ドゥクーニンクがクサンドロ・ムーリッセ(ベルギー)とガル・グリヴァル(スロベニア)を送った逃げ集団は7名。最大6分45秒を得た先頭に対し、メイン集団の牽引はリーダーチームであるイネオス・グレナディアーズを中心に、時折トーマス・ピドコック(イギリス)を擁するQ36.5プロサイクリングが加勢する。ハイペースでレースが進むなか、残り35km地点でエディ・ダンバー(アイルランド、ジェイコ・アルウラー)が落車した。

快晴の第5ステージで7名が逃げ集団を形成した photo:RCS Sport
44秒遅れの総合7位につけていたダンバーに骨折はなかったものの、むち打ちを負い棄権する。終盤に連続する1つ目の丘、サリータ・ディ・バルバンティでプロトンの人数が絞られ、2つ目のモンテーロでニコラ・プロドム(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)が仕掛ける。遅れて飛び出したエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)がプロドムに合流し、逃げ集団への合流を目指す。

しかしこの動きは決まらず、引き戻したプロトンから今度はナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)がアタックする。同じ頃、頂上まで2kmを残した逃げ集団はフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)が急勾配区間で加速。残り9.6km地点から27歳が単独先頭に立った。

総合首位のフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sport
下りアタックを見せたトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) photo:RCS Sport
キンタナを引き戻したプロトンではフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)がアタックし、追従したトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング)が前に出る。そのまま下りに入ると、屈指のダウンヒラーであるピドコックが飛ばし、アユソと2名で追走集団を形成する。しかし後続が追いつき、ひと塊となった集団がドゥヴァーシュネスを追いかけた。

残り1km地点を過ぎると、ピドコックが飛び出し、それにマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が反応する。しかしそれによって追走スピードが上がることはなく、ドゥヴァーシュネスが悠々とフィニッシュに到達。ワールドツアー初勝利を手に入れた。

逃げ切り勝利を決めたフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) photo:RCS Sport
2022年のデビューから4年目で金星を飾ったドゥヴァーシュネス。「後ろを振り向かないというロードレースの基本的なルールを守って踏み続けた。総合タイムが良かったので(1分22秒遅れの33位)、プロトンは大幅なリードは与えてくれないと思っていた。最後の登りで監督に”全力で行け”と言われ、勝利を目指した」とレースを振り返った。

7秒遅れでやってきた集団の先頭はファンデルプールが取り、総合順位に大きな動きはなかった。

ワールドツアー初勝利を喜ぶフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) photo:RCS Sport