12日の債券相場は下落。長期金利は約14年ぶりの高水準を更新した。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言を受けた米国長期金利の上昇と根強い日本銀行の追加利上げ観測から売りが優勢。10年物価連動国債入札は弱めの結果になったが、相場への影響は限定的となっている。

  大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、朝方は中期債が弱かったが少し持ち直し、長期債が軟調だと指摘。物価連動債入札については「割安感がなく、いつもしっかり買っていた投資家の参加が乏しかったのか弱い結果だった」と述べた。

  入札結果によると、最低落札価格は102円55銭と市場予想(103円10銭)を下回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は2.76倍と前回の3.54倍から低下した。SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が1.6%台と高水準にあり、これ以上の上昇は当面見込めそうにないことが嫌気されたとの見方を示した。

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長期国債先物3月物は一時前営業日比22銭安の139円80銭まで下落新発10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い1.34%と、2011年以来の高水準を更新新発5年債利回り一時0.995%、新発2年債利回りは一時0.80%と、08年以来の高水準を更新

  岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは、5年債の1%や2年債の0.8%は節目として意識されているとし、「日銀の利上げ継続やターミナルレートの上振れが警戒される中でも押し目買い需要が入っている」と指摘した。14日に5年債入札を控え買い進まれづらいものの、「中期金利の上昇が止まれば、10年金利だけが上昇していくこともないだろう」とみている。

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長期国債先物3月物の推移

 

 

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