【ワシントン=池田慶太】米国のバイデン大統領は5月31日、ホワイトハウスでパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止を巡る交渉について演説し、イスラエルがイスラム主義組織ハマスに対し、「永続的な停戦」実現に向け新たな提案をしたことを明らかにした。提案は人質の全員解放やイスラエル軍の撤退、ガザ再建までを視野に入れた3段階構成だ。
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米政府高官によると、新提案は仲介役カタールを通じ、5月30日にハマスに示された。
5月31日、米ワシントンのホワイトハウスで演説するバイデン大統領=ロイター バイデン氏は演説で昨年10月に始まった戦闘に触れながら「戦争を終わらせる時だ」と述べ、合意実現を呼びかけた。新提案がイスラエル政府内で完全な支持を得られていないことを認め、イスラエル指導部に支持を要請したことも明らかにした。
米政府によれば、新提案は第1段階を「約6週間の完全な停戦」期間として、戦闘を休止する。イスラエル軍はガザの人口密集地域から部隊を撤退させ、ハマスは拘束している高齢者や女性の人質を解放する。イスラエルは収監中のパレスチナ人数百人を釈放する。 「完全な停戦」中に、イスラエルとハマス双方は、残る人質全員の解放やイスラエル軍のガザ撤退に向けて交渉を続け、第2段階の「恒久的な敵対行為の停止」への移行を目指す。交渉が続く限り、停戦は継続する。第3段階では、ガザの大規模な再建に入る。 バイデン氏は新提案を「永続的な停戦と全ての人質の解放へのロードマップ」と呼び、意義を強調した。「ハマスは停戦を望んでいると言っている。彼らが本当にそう思っているかどうかを証明する機会だ」として提案の受け入れを促した。ハマスも評価 イスラム主義組織ハマスは5月31日、バイデン米大統領の演説を受けた声明で、「バイデン大統領の演説には、恒久停戦やイスラエル軍のガザからの完全撤退といった内容が含まれており、前向きに受け止めている」と評価した。 一方、イスラエル首相府もバイデン氏の演説後に声明を出し、バイデン氏が発表した新提案に関し「この提案により、イスラエルはハマスの壊滅と人質奪還の目的が達成されるまで戦争を続けることができる」と指摘し、目的達成まで攻撃を継続する姿勢を強調した。
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