関西電力(大阪市)や東京きらぼしフィナンシャルグループ(FG)(東京)などは、銀行口座を開設する際などの本人確認で、電力契約者の個人情報を利用する全国初の取り組みを始めた。マネーロンダリング(資金洗浄)をはじめとした犯罪では、不正に開設された口座が使われることも多く、こうした事案を防ぐ狙いがある。
両社は情報セキュリティー会社カウリス(東京)と共同で、東京きらぼしFG傘下のデジタルバンク「UI銀行」で開設される口座を対象に、今月15日から実証実験を始めた。
口座開設を申し込んだ名義人の住所が関電の管轄エリアにある場合、カウリスを通じ、申し込み情報を関電傘下の関西電力送配電の持つ契約者のデータと照合。口座を不正に開設する際には空き家の住所が利用されることが多いため、名前や住所、連絡先が一致しているかどうかに加え、電力の使用状況から実際に居住しているかを確認する。 口座の開設後、名義人に対して定期的に実施する本人確認にも、この仕組みを活用する。関電やカウリスは、新たなサービスとしてほかの金融機関などにも広げたい考えだ。 関電などは電力契約者の個人情報の利用について、新たな事業やサービスの合法性に関して事業者からの質問を受け付ける「グレーゾーン解消制度」を使って国に照会。経済産業省、個人情報保護委員会、国家公安委員会が4月に法的に問題ないとの見解を示した。 マネロンやヤミ金融、特殊詐欺といった犯罪では、不正に開設された口座が使われるケースが増えている。大阪府警は今月、不正に開設した口座を悪用して詐欺の被害金を資金洗浄したとして、会社代表の男らを組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)などの容疑で逮捕した。金融庁によると、預金口座の不正利用に関する情報提供件数は、2022年度に873件で前年度の約2倍に増えた。 関電送配電の担当者は「インフラ(社会基盤)事業者として社会問題の解決に貢献できれば」としている。
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