自転車着用努力義務1年 女子大生らカタログ 自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務化されて1年が過ぎたが、街を走る人たちのヘルメット姿はまだ少ない。背景には、ヘルメットをかぶるとせっかく整えた髪形が台無しに――との悩みが。そんな女性の悩みに応えるヘアアレンジを、ノートルダム清心女子大の学生らがカタログにまとめた。(高田理那)「シンプルでかわいく安全に」ヘアカタログを製作した学生(岡山市北区で)ヘアカタログを製作した学生(岡山市北区で)

 カタログでは、岡山市北区の美容院「Koti」の上坂祐樹店長(39)が監修した長さ別計6種類のヘアアレンジを、写真と文章で丁寧に説明している。かかる時間は5~10分程度で、忙しい朝にもぴったりだ。 ヘアピンを使って髪の毛を全て頭の後ろ側にまとめてすっきりとした印象になるものや、三つ編みを生かしてヘルメットを脱いだ後もボリュームが出やすいものなど、ヘルメットをかぶっても崩れにくく、おしゃれな髪形が紹介されている。 同大の学生3人が中心となり、日本自動車連盟(JAF)岡山支部などと連携して製作を始めた。同支部の交通安全の講習会で、女子中学生から「髪を一つくくりにしているとヘルメットをかぶりづらい」と悩みが寄せられたことがきっかけだという。 プロジェクトメンバーの同大3年馬越美佳さん(21)は「『シンプルでかわいく安全に』がテーマ。ヘルメットをかぶることはださくないと思ってもらいたい」と語る。 カタログは300部作成し、同支部による学生向けの講習会などで活用するという。同大の公式ユーチューブで動画を見ることができる。重要性 浸透程遠く県警調査、着用率8.5% 県警が4月24日に、JR岡山駅付近の4か所の歩道などで朝と夕に自転車の利用者を調査したところ、約2000人のうち、ヘルメットを着用していた人は8.5%にあたる約170人にとどまった。 県警はこれまで、交通事故で娘を亡くした女性による講演会を開いたり、教育委員会や高校を通じて生徒に呼びかけたりしてヘルメットの重要性を伝えてきたが、浸透にはほど遠い。 交通企画課によると、2014~23年に県内で発生した自転車事故のうち、ヘルメットを着けていない人の致死率は、着けていた人の3.5倍だったという。同課は着用率の低迷について「面倒だと感じる方が多いのでは」と分析した上で、「死亡した人の致命傷の半分以上が、頭を打ったことによるもの。自分の身を守るために着用してほしい」と訴えている。 岡山市は、運営するシェアサイクル「ももちゃり」の利用者に向け、同市北区柳町の運営本部でヘルメットの無料貸し出しを行っている。23年度のももちゃり利用回数計50万2811回のうち、ヘルメットを貸し出したのはわずか1回と、極めて少ないのが実態だ。市交通政策課の担当者は「ホームページや利用者に向けたアプリで引き続き啓発していく」としている。

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