学校法人の土地売却を巡って業務上横領の疑いで逮捕・起訴され、無罪が確定した不動産開発会社の元社長が、大阪地検特捜部の違法な捜査があったとして国に損害賠償を求めた訴訟で、証人尋問が予定される男性検事が「逮捕は待った方がいいと主任検事に伝えた」と説明していることがわかった。国側が検事の陳述書を大阪地裁に提出し、原告側が14日、弁論準備手続き後に明らかにした。
大阪地方裁判所 不動産開発会社は大阪市の「プレサンスコーポレーション」で、元社長は山岸忍氏(61)。
陳述書によると、男性検事は、共犯とされた別の不動産会社社長(実刑確定)の取り調べを担当した。社長は2019年12月5日に逮捕された後、山岸氏が横領に関与したことを認める供述をしたが、同16日に供述の撤回を申し出たという。 山岸氏の逮捕状が請求されていたことを知っていた男性検事は、「社長の供述も証拠の一つで、信用性をより慎重に検討すべきだ。逮捕は待った方がよいのではないか」と考え、主任検事に報告したとした。 しかし、逮捕の方針は変わらず、男性検事はいったん認めた社長供述の訂正調書の作成も指示されなかったとした。主任検事は「撤回を申し出た前の供述の方が信用できる」と理由を説明したという。山岸氏は同日に逮捕された。 原告代理人の秋田真志弁護士は14日の記者会見で「供述の撤回で証拠の構造が崩れていたのは明らか。特捜部は引き返せたのに、元々の見立て通りに突き進んだ」と批判した。 訴訟では6月に、男性検事や主任検事ら捜査を担当した検事4人の証人尋問が予定されている。
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