学校の教室や風呂場19日まで県美 Mozuさん個展ミニチュアで再現した教室を説明するMozuさん(県美術館で)ミニチュアで再現した教室を説明するMozuさん(県美術館で)細部まで精密に作られた教室(県美術館で)細部まで精密に作られた教室(県美術館で)タイル1枚分の大きさで制作した「こびとのお風呂」(県美術館で)タイル1枚分の大きさで制作した「こびとのお風呂」(県美術館で)

 まるでこびとが住む世界に
誘(いざな)
われたかのよう――。日常の風景を精巧なミニチュアで制作するアーティスト、Mozuさん(25)の個展「Mozuミニチュア展 ようこそ、ちいさな世界へ。」が、松山市堀之内の県美術館で開催されている。19日まで。(黒岩美緒)
 Mozuさんは東京都を拠点に、ミニチュア作品やコマ撮りアニメなど、幅広い創作に取り組む。幼い頃から絵を描くことが好きで、小学生の時に友人とプラモデル作りを始め、立体で自由に表現する楽しさを知った。高校時代にミニチュア制作を始め、SNSで精力的に発信している。 本展はミニチュア作品を中心に36点を展示。ひときわ目を引くのが、実寸の6分の1サイズで再現された学校の教室だ。高校3年生だったMozuさんが「教室を丸ごと作りたい」と周りに話すと、「絶対作れないからやめておけ」と反対されたという。悔しさが原動力になり、約半年をかけて机と椅子計42セットを完成させた。 SNSで作品を公開すると、「本物にしか見えない」と大きな反響を呼んだ。ただ、精巧さゆえに画像ではミニチュアと気づいてもらえないこともあった。 そこで、コンセントやタイルなど、誰もが大きさを知っているものと作品を並べ、大きさをわかりやすく見せる「こびとシリーズ」を創作。サイズは実寸の12分の1と、さらに小さくすることにした。 「こびとのお風呂」は、実物大の浴室に見立てたブースの中に、極小の風呂場を「入れ子構造」のように作った意欲作。ミニチュアの風呂場はタイル1枚分(縦横9・7センチ)のサイズで、壁には子ども向けの50音表が貼られ、浴槽には途中まで巻かれた蓋が置かれている。まさにこびとが生活を送っているかのようだ。 ミニチュア空間のタイルは、プラスチックの板を8ミリ四方に切り、約800枚を1枚ずつ貼り付けた。この作業だけでも2週間を要したといい、随所にこだわりをちりばめた。「大変だったが、実際のタイルや目地の凹凸、微妙なばらつきを表現するためにこの方法を選んだ」と語る。 Mozuさんの作品の魅力は、鑑賞者の想像力を刺激することだろう。作品展を訪れた女性から「娘が家に帰ってから、こびとがいないかコンセントを開けて、確かめようとしていました」というメッセージが寄せられたことがあるという。 Mozuさんは「写真と実際に見るのとでは、ミニチュアならではのかわいさが全然違う。生で見られるこの機会を逃してほしくないです」と力を込めた。 午前9時40分~午後6時(入場は午後5時半まで)。一般1200円、小中生800円。問い合わせは同展実行委員会事務局(089・921・2192)。

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