人口戦略会議 今治市と砥部町は脱却 民間有識者らでつくる「人口戦略会議」が4月24日に公表した報告書で、県内の自治体では、6割にあたる12市町が「消滅可能性自治体」と分類された。移住政策などで人を呼び込むとともに、出生率を上げる取り組みが求められる。(脊尾直哉) 報告書は、出産の中心世代である20~39歳の若年女性の減少率を推計。2020年から50年に、減少率が50%を超える自治体を「最終的には消滅する可能性が高い」とした。

 県内で最も減少率が高かったのは愛南町(76・4%)で、久万高原町(70・7%)、伊方町(69・9%)が続く。いずれも転出者が転入者を上回る「社会減」が多くなると予測され、対策の必要性が指摘された。 四国中央市は、14年に有識者会議「日本創成会議」が行った同様の調査から「若年女性人口減少率」が6・0ポイント悪化。今回は「消滅可能性がある」とされた。市政策推進課は「結果を分析し、対策を考えなければいけない。人が集まる街にするには、市の魅力向上が不可欠。四国4県の県庁所在地にそれぞれ1時間で行ける利便性をPRするなど、移住者増加に努めたい」としている。 一方、今治市と砥部町は、14年の調査から減少率が改善し、「消滅可能性自治体」を脱却した。同市は15年10月、人口減少対策の指針を定めた「今治市人口ビジョン」を策定。移住促進や結婚支援に注力し、移住者数が17年度の613人から、22年度には2106人に増加した。 また、月刊誌「田舎暮らしの本」(宝島社)に掲載された「2024年版住みたい田舎ベストランキング」で、人口10万人以上20万人未満のグループに参加した自治体のうち、総合部門など計4部門で1位に輝いた。市地域振興課は「タオル製造や造船など多様な事業所で雇用があり、しまなみ海道を利用すれば島暮らしでも市街地に行きやすい。環境の良さによって、移住先に選んでもらえているのではないか」としている。 県の試算では、対策を取らなかった場合、60年には県内人口は約78万人にまで減少するという。人口100万人を維持するため、県は今年度当初予算で人口減少対策費として約40億円を計上。22年度の約18億円から倍増させた。 県地域政策課は「危機感を持っている。26年には転出超過の解消と、出生数8500人という目標を掲げ、県と市町で連携して対策に取り組む」としている。

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