民間有識者らでつくる「人口戦略会議」が公表した全国の地方自治体の「持続可能性」を分析した結果の報告書で、佐賀県内では20市町のうち、5市町が「消滅可能性自治体」とされた。2014年の前回から3市町が脱却したが、50年まで人口減少は続くとの予想もされており、対策は急務となっている。(上本虎之介) 昨年12月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「地域別将来推計人口」に基づいて分析。消滅可能性自治体とは、20~39歳の女性人口(若年女性人口)が、20~50年に50%以上減少する自治体を指す。若年女性人口が減少し続けると出生数も低下し続け、人口減少に歯止めがかからないとする考え方を示している。

 報告書によると、県内の消滅可能性自治体のうち、玄海町の若年女性人口減少率が66%で最も高かった。次いで太良町62・4%、白石町57・8%、大町町55・7%、多久市55・5%の順だった。鹿島市や有田町でも40%を超えるなど、県西部の自治体で人口減少が著しいことが分かる。 一方で、前回、消滅可能性自治体とされた嬉野市、基山町、みやき町は脱却した。特にみやき町は32・1ポイント改善して23・1%、基山町も27・4ポイント改善の34・7%と、大幅に好転した。減少率が最も低かったのは鳥栖市の13・7%、次いで吉野ヶ里町22・6%、みやき町と続いた。 みやき町まちづくり課によると、前回、消滅可能性自治体とされたことを受け、同課を新たに新設して定住対策に取り組んできたという。町営住宅の整備や、子育て世帯の優遇政策を実施し、昨年まで11年連続の転入超過に転じた。 担当者は「引き続き定住対策に取り組むとともに、周辺自治体を含む地域全体で、協力したまちづくりをしていきたい」とする。 ただ、消滅可能性自治体は減ったものの、減少率20%未満などの「自立持続可能性自治体」はなかった。結果について山口知事は「指標としては参考にしながら、地域で起きている課題をつぶさに見て、戦略的に人口減対策をしていく」としている。

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