【ニューヨーク=山本貴徳】国連開発計画(UNDP)は2日に公表した報告書で、パレスチナ自治区ガザで昨年10月に始まった戦闘による経済損失は、半年間で約69億ドル(約1兆600億円)になると試算した。住民の約6割が貧困状態に陥っていると警告した。

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 報告書によると、国内総生産(GDP)は23年の約9%に続き、24年も約26%を失う恐れがある。失業率は戦闘開始前の約26%から約46%へと悪化しており、貧困にあえぐ人が167万人増えたとした。
 さらに戦闘が9か月間になれば、損失は76億ドルに拡大すると予測した。社会・経済基盤は大きな打撃を受けており、戦前に戻るには20年かかると指摘した。
 ガザでは4月12日までに少なくとも3万3000人のパレスチナ人が死亡し、7割が女性と子どもだったほか、約7000人が行方不明になっているとした。
 UNDPのアヒム・シュタイナー総裁は声明で「短期間で前例のない人的損失、資本破壊、貧困の急上昇は、将来世代の未来を危うくする深刻な開発危機を引き起こす」と訴えた。

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