全国コンクール「広報せいよ」が内閣総理大臣賞に選ばれたことを喜ぶ冨永さん(右から2人目)や正司さん(右端)ら(西予市役所で)「広報せいよ」が内閣総理大臣賞に選ばれたことを喜ぶ冨永さん(右から2人目)や正司さん(右端)ら(西予市役所で)

 自治体の広報紙などを表彰する「全国広報コンクール」(日本広報協会主催、読売新聞社など後援)の今年の入賞作が発表され、西予市の「広報せいよ」(2023年10月号)が、最高賞の「内閣総理大臣賞」に輝いた。(斎藤剛)「大野ヶ原開拓記」13ページ 評価 四国カルストの西端に位置する市内の大野ヶ原を戦後に開拓し、移り住んだ住民たちを紹介した記事が評価された。取材した市職員の冨永真央さん(32)は「受賞は光栄です。大野ヶ原のことを全国の人に知ってもらえてよかった」と喜んでいる。 都道府県審査を経た広報紙(市部など3部門)や広報写真、映像など10部門の計438点が審査に出された。内閣総理大臣賞は、各部門のトップ(特選)から1点選ばれる。 西予市の「広報せいよ」では随時、市内各地区を記事で紹介しているという。クマザサなどが生い茂る原野だった標高約1100メートルの大野ヶ原は約75年前から開拓され、現在の人口は約80人。取材は昨年7、8月に冨永さんが実施し、旧野村町誌も調べた。開拓初期の写真を借りるなどし、「大野ヶ原開拓記」を計13ページで紹介した。 開拓1世の90歳代の男性からは、木を切り、根を人力で掘り起こす開墾の苦労などを聞いた。冨永さんは「何もなかったところに街をつくる過酷さは想像を絶するもので、当時を知る人だからこそ聞けた話だった」と振り返る。 このほか、酪農や肉牛の肥育、花の栽培に携わる住民、新たな特産品としてニンニク栽培に仲間と取り組む住民にインタビューした。できるだけ多くの人を紹介しようと、地域の祭りなどに参加した子どもからお年寄りまでの写真約40枚も見開きで掲載した。 約4年間、政策推進課で広報紙の取材、編集を担当し、今年4月に総務課に異動した冨永さんは「受賞は、取材を受けてくださった多くの市民のおかげ。仕事や地域活動、趣味などに熱い思いを持って取り組む人の話を聞くことができ、新鮮だった」と述べた。 大野ヶ原での写真撮影を手伝った後任の正司理恵さん(46)は「これからも手に取って読んでもらえ、市民の写真が紙面に載ると喜んでもらえる広報紙を目指していきたい」と話した。 県内からはほかにも、広報紙(町村部)で、内子町の「広報うちこ」(2023年7月号)が入選2席、広報写真(組み写真部)で、伊予市の「広報いよし」(同11月号8~9ページ)が入選に選ばれた。

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