一緒に演奏 誰でも仲間にバイオリニスト 篠崎史紀さん(61)
「バイオリン弾いてたら、世界中に友達ができるよ」
難民の少年たちの過酷な現実映した本も……外国の児童文学賞で注目の本
NHK交響楽団のコンサートマスターを務め、その
風(ふう)貌(ぼう)
から「まろ」の愛称で親しまれるバイオリニストが、初の絵本を刊行した。
主人公はバイオリンが大好きな猫のマロ。ある街に引っ越してきたものの、友達はおらず、言葉も通じずさびしい気持ちでいた。魔法でいろんな楽器を出すことを思い立ち、一緒に演奏することによって様々な動物と仲良くなっていく。 もとになったのは、自身の留学体験だ。高校時代に3か月、高校卒業後に8年、ヨーロッパに留学した。楽器を一緒に演奏するときだけは、言語や人種、宗教など様々な場面で感じた壁が取り払われたという。 「全く違う者同士でも、音楽を通じて仲間になれる」
その実感や願いを込めて、作中にはコヨーテやハイエナ、ハゲワシなど、絵本にはあまりなじみのない動物を登場させた。絵は、「動物たちが楽器を持つ姿を一番きれいに描けていて、そこからファンタジーが生まれるような絵」と絶賛する村尾
亘(こう)
さんが担当した。
絵本にしては文字が小さいところが「気に入っている」と話す。「これなら大人が子どもに読み聞かせなきゃいけない。今は子どもをおとなしくさせるためにスマホやゲームを与えるけど、人間の成長にコミュニケーションがどれだけ大切か、大人に実感してほしい」 一番悩んだのは、マロが楽器を出すときに唱える「マロマロ・テュッティ」という呪文。「最初はもっと長かったけど、子どもがすぐ言えるものにした。『テュッティ』は『全員で演奏』という意味のすごく大事な言葉だから」と朗らかに笑った。(リトルモア、1870円)(金巻有美)
![[本のインタビュー] 「マロマロ・テュッティ!」……NHK交響楽団のコンマスが絵本の中の呪文に込めたものは [本のインタビュー] 「マロマロ・テュッティ!」……NHK交響楽団のコンマスが絵本の中の呪文に込めたものは](https://www.walknews.com/wp-content/uploads/2024/04/1714371738_20240422-OYT1I50053-1-1024x576.jpg)