【NQNニューヨーク=矢内純一】11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅に続落し、前日比10銭円安・ドル高の1ドル=153円25〜35銭で取引を終えた。一時は153円32銭近辺と、1990年6月以来およそ34年ぶりの安値を付けた。米長期金利の上昇で、日米金利差の拡大観測が円売り・ドル買いを誘った。11日の米債券市場で長期金利は4.5%台後半と昨年11月以来の高水準になった。米国のインフレ圧力が根強く、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が遅れるとの見方から、上昇が続いている。日米の金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いが出た。朝発表の3月の米卸売物価指数(PPI)の前月比の上昇率が市場予想を下回ると、円買い・ドル売りが優勢になる場面があった。円相場が歴史的な安値水準にあるため、日本政府・日銀による円買いの為替介入に対する警戒が根強い。円相場の下値は限定的だった。円の高値は152円80銭だった。円は対ユーロで3日続伸し、前日比10銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=164円35〜45銭で取引を終えた。ユーロは対ドルで3日続落し、前日比0.0015ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0720〜30ドルで取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)は11日の理事会で政策金利を据え置いた。一方、声明文にインフレが持続的に収まるとの確信が強まれば「現行の金融政策の制約的な水準を引き下げることが適切になるだろう」との文言を盛り込んだ。近い将来の利下げを示唆したとの受け止めから、ユーロ売り・ドル買いが出た。一時1.0699ドルとおよそ2カ月ぶりのユーロ安・ドル高水準を付けた後は、持ち高調整や利益確定のユーロ買い・ドル売りが入り、下げ幅を縮めた。ユーロの高値は1.0756ドルだった。
