現在の通天閣は、地元の出資によって1956年に再建された二代目
街をこよなく愛するスタッフが地域と連携し、ゲストをもてなす新感覚ホテル「OMO by 星野リゾート」。今回は、関西国際空港からの大阪観光の玄関口へ!

案内人:OMOレンジャー ホルモン ちゃん
愛嬌満点&美声のガイドが大人気の下村春日さん。両親が鶴橋でホルモン店を営み、ご近所のホルモン事情も詳しい。推し部位はハツ。
おせっかいパワーが生む、なにわの愉楽に酔いしれる。
JR新今宮駅のホームから見える緑の丘。その先には見慣れた下町とは思えぬ別世界が。笑いとおせっかいをスパイスに“なにわラグジュアリー”を掲げる[OMO7大阪 by 星野リゾート]は開業5年目。
2026年10月には通天閣初のフレンドリーホテルとなり、街を楽しむ仕掛けが進化中だ。新登場の「行かな損やで!通天閣丸わかりツアー」では展望台へ登り、地元民も意外と知らない新世界やビリケンさんのルーツを深掘り。
夕方のご近所ツアーでは110年の歴史がある新世界市場屋台街へ。かつてのシャッター商店街に再び活気が戻る
「ご近所さんに教わったことや楽しかった体験を伝えたくて仕方ないんです!」と話すOMOレンジャー・ホルモンちゃんを筆頭に、地元愛溢れるスタッフ考案のコンテンツが朝から夜まで目白押しで、1泊ではとても遊び足りない。
夜はちょうちんのともる芝生エリア「みやぐりん」で吉本芸人が音頭を取る即興の盆踊りに参加。見よう見まねで踊るうちに世代や国籍を超え、見知らぬ人と笑い合っていた。教えたがりで、巻き込み上手。人と街の距離をあっという間に縮める、おせっかいパワーの威力を身を持って実感した。
OMO7大阪 by 星野リゾート[大阪・新今宮]
夜はホテル壁面をスクリーンに、特殊照明が映し出される
2022年、新今宮に「ほれてまうわ、なにわ」を合言葉に開業。カフェ&バルやダイニングを備え、館内で1日ゆったりくつろげる。
フロントを備えた開放的な2階のOMOベース
夜のお笑いライブや盆踊りは悪天候時も館内で特別開催
今秋には、広大なガーデンエリア「みやぐりん」で毎夜開催するローカルリズムナイト「PIKAPIKA 祭 NIGHT」が一新。吉本芸人が、お笑いライブや盆踊りショーを繰り広げる。
新世界で定番の射的などレトロな屋台も
[会津屋]のたこ焼きも
愛犬と楽しめる客室やサービスが揃う他、USJ無料往復シャトルバス運行まで、幅広い旅の目的がかなう。
OMO7大阪 by 星野リゾート[大阪・新今宮]
住所:大阪市浪速区恵美須西3-16-30
電話:050-3134-8095(OMO予約センター)
15:00IN/11:00OUT
436室
1泊1室38,000円〜(朝食付) カード可 駐車場あり(有料・予約不可)
hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka
【ROOM】
客室は全8タイプ。「いどばたスイート」は四隅に半個室のベッドルームがある
2面の大きな窓が印象的な「コーナーツインルーム」には、通天閣を望める部屋も
【FOOD】
OMOダイニングの朝食ビュッフェ「Morning Specialties」(4000円)は、大阪のダシ文化がテーマ
肉吸いやだし巻き、削りたてのカツオ節でダシ三昧できる。洋食メニューも充実
【SPA】
別棟の湯屋(1000円)。天窓から見上げる空はアートのよう
ビリケンさんの足形をかたどったロッカーキー
[551蓬莱]のアイスキャンデー(チケット1枚につき1本)まで大阪らしさ満載
【昼酒】
将棋の熱気が残る串カツ店。
王将倶楽部[大阪・新今宮]
店長・岡田昌幸さん
かつて将棋の街として栄えた新世界で1947年に開業した将棋クラブが前身。2016年に串カツ店へ転身したが、壁や床に当時の古材が残り、2階には将棋盤を生かしたテーブル席も。
「王将倶楽部」店内
OMOレンジャーのお薦めカード
OMOレンジャーと串カツ店を巡り、お気に入りを探す「めっちゃ串カツどっぷりツアー」でも大好評。素材の味を生かした驚くほど軽やかな衣が持ち味で、ごま豆腐や数の子など意表を突く創作串の他、レアな日本酒も豊富に揃う。
ツアー限定OMOセット。イクラが溢れるサーモン親子串、天使の海老、特上牛串、赤こんにゃくと白味噌仕立てのミニどて焼き+ドリンク1杯、バウムクーヘン串or王将モナカ付き。2000円
王将倶楽部[大阪・新今宮]
住所:大阪市浪速区恵美須東3-4-9
電話:06-6556-9464
11:00〜21:00LO
無休
i@ohshoclub.shinsekai
【昼食】
真っ白な蕎麦の老舗が再始動。
総本家 更科[大阪・新今宮]
「総本家 更科」外観
創業家の引退で惜しまれつつ約120年の歩みに幕を下ろした名店が、2026年3月に復活。のれんとレシピを受け継ぐのは、通天閣の向かいで鮨店[さかな屋 六鮮]を営む会社。
器や装飾品も引き継ぎ、往時の面影が残る
みかんそば みかん胡椒バター添え1200円など、以前はなかった個性派蕎麦が登場。※みかんそばは、期間限定
場所は変われど、蕎麦の実の中心から採れる一番粉を使い、毎朝店内で製麺する純白の更科蕎麦とダシは当時のまま。天ぷらや秘伝のかえしを使った酒肴に加え、お酒の品揃えも充実。昔ながらの蕎麦前をしっぽりと嗜みたい。
つるりとなめらかな喉ごしがよくわかる、海老天婦羅ざる蕎麦1500円
総本家 更科[大阪・新今宮]
住所:大阪市浪速区恵美須東2-7-20 新世界ニューハイツ東館1F
電話:06-6567-8225
11:30〜21:30LO
水曜休(祝日の場合は営業、翌日休)
i@souhonke_sarashina
【喫茶】
新世界最古の喫茶店が守る味。
喫茶タマイチ[大阪・新今宮]
「喫茶タマイチ」店内
1928年創業の、ジャンジャン横丁入口の喫茶。名物の自家製プリンは、三代目の東田光喜さんが幼い頃に店で食べた父の味。一度は途絶えたものの記憶を頼りに復活させた。薄焼き玉子でピラフを包むオムカレーなど、昔ながらの洋食も人気。
扉や紙ナプキンを飾る先代考案のレトロかわいいロゴも、忘れず写真に収めたい
自家製プリン600円は、卵の風味が豊かで、もっちりと固め。事前予約で、テイクアウトも可能。赤・青・緑の3色から選べるソーダフロート600円
近年は住居だった2階に多目的スペースを設け、ライブや絵手紙教室も開催。昭和の雰囲気が色濃く残る店で、新しい交流が生まれている。
プリンアラモードも、人気のひと品です
喫茶タマイチ[大阪・新今宮]
住所:大阪市浪速区恵美須東3-4-1
電話:06-6643-2309
9:30〜18:30閉店
火・水曜休
知っているつもりだった、大阪の魅力にほれ直す旅。
関西国際空港から電車一本の好立地ゆえ、海外や遠方のゲストばかりかと思いきや、意外にも関西弁が飛び交う通天閣。聞けば、「昔は近寄りがたい印象があったから、いつかじっくり歩いてみたくて」とツアーに参加する関西在住者も多い。
久しぶりに登ると、スリル満点のアトラクションが登場。凱旋門とエッフェル塔を合体した初代・通天閣譲りの遊び心は今なお増すばかりだ。
街を楽しむ仕掛けが進化中
1912年に遊園地[ルナパーク]と共に街開きしたこの一帯は、当時最先端の娯楽が集まる、文字通りの新世界だった。今では国内外の観光客にも人気の街としてど派手な看板が林立する隣で、昔ながらの個人店がのれんを守っている。老舗喫茶の店主は子ども時代を振り返りながら「街に明るい活気が増えてありがたい」と目を細めた。
新しいにぎわいを受け入れながら、気取らない下町の日常もそのまま。100年以上前に人々が胸を躍らせた街は、遊び尽くせていない地元関西の私たちにとっても、まだまだ未知が詰まった「新世界」なのだ。
【昼酒】
割烹仕込みのアテを口開けに。
のみや 大坪商店[大阪・新今宮]
(手前から)オーダーごとに仕込む自家製焼きあつあげ429円。片手でパクッとつまめる玉子サンド319円。八寸のような前菜盛り合わせ1人前1408円の内容は日替わり。イチ推し焼酎『富乃宝山』ソーダ割り627円
和食出身の店主・大坪秀平さんが目指すのは、「ひと手間掛けた料理を、気取らず、日常的に楽しんでもらえる場所」。北堀江で13年営んだ店を5年前に新世界へ移し、街に合わせた営業スタイルや価格帯にチェンジ。何気ない王道アテにも割烹仕込みの技が光る。
「のみや 大坪商店」店内
「のみや 大坪商店」外観
焼酎を中心に日本酒やワインも揃え、ひとり静かに杯を傾ける常連客が多い。観光客でにぎわう新世界で、昼からゆったりと過ごせる酒飲みのオアシスだ。
まずは、お薦めから!
のみや 大坪商店[大阪・新今宮]
住所:大阪市浪速区恵美須東3-6-13 1F
電話:06-6536-8737
13:00〜21:30LO
金曜休
i@ohtsubo_shouten
【おやつ】
ダシがほどける熱々の大玉。
新世界 かんかん[大阪・新今宮]
1999年創業
熱々のとろとろを頬張ればダシの旨みがじゅわ〜っと広がり、大ぶりのタコがプリッとはじける。新世界の真ん中で、ひと際大玉のたこ焼きひと筋を貫く繁盛店。
次々と焼き上がるため、行列でも待ち時間は少ない
たこ焼きは8個500円のみ。お好みで七味や一味をかけて。「昔からずっと通ってくれる地元の方が多いので」と、観光地の人気店となった現在も長年の価格を守る
今年は店長が代わり、これまで王道のソースマヨ一択だったメニューに、生地そのものの旨みが際立つ素焼きと塩マヨが仲間入りした。国内外の旅行者に交ざって、長年通う地元客がいつものように持ち帰っていく姿に下町の日常がにじむ。
新世界 かんかん[大阪・新今宮]
住所:大阪市浪速区恵美須東3-5-16
電話:06-6636-2915
9:30~18:00閉店(売り切れ次第終了)
月曜休

取材・文/川嶋亜樹 写真/山元裕人
提供:OMO7大阪 by 星野リゾート
