ZOZO NEXTは、ドイツ人工知能研究センター(DFKI)と共同で、AIを活用して研究開発の各工程を自動化する研究を開始した。文献調査から実験設計、評価、論文執筆までを支援・自動化し、ファッションEC向けの新たな技術やサービス開発の加速をめざす。
ファッション領域のテクノロジー研究開発などを手がけるZOZO NEXTは10月28日、研究開発組織「ZOZO研究所」が、ドイツ人工知能研究センター(DFKI)と共同で、AIを活用して研究開発の各工程を自動化する研究を開始したと発表した。
文献調査から実験設計、評価、論文執筆までを支援・自動化し、ファッションEC向けの新たな技術やサービス開発の加速をめざす
大規模言語モデル(LLM)やAIエージェントを活用し、文献調査から仮説立案、実験設計・実行・評価、論文執筆までの工程を支援・自動化する。将来的には、ファッションEC向けの新たな技術やサービスの創出を加速させたい考えだ。
ZOZO研究所は「ファッションを数値化する」をミッションに掲げ、ZOZOグループが保有するファッション関連データを活用し、ファッションを科学的に解明するための研究開発を進めている。
一方、研究開発には文献調査や仮説立案、実験の設計・実行・評価、論文執筆など多くの工程がある。限られた人員で研究テーマを広げていくには、研究プロセスそのものの効率化が課題となっていた。
共同研究の相手となるDFKIは、1988年に非営利の官民連携組織として設立されたドイツ有数のAI研究機関。産業界との連携を重視し、75カ国以上から集まった研究者らが560件超の研究プロジェクトに取り組む、人工知能の応用研究における世界有数の拠点の1つとなっている。
今回の共同研究では、文書解析や知識抽出、AIエージェント分野に強みを持つDFKIの知見と、ZOZO研究所がファッション領域で蓄積してきた研究開発の経験を組み合わせる。特に、研究者の経験や感覚に基づく判断が求められてきた工程の自動化に取り組む。
具体的には、論文や特許、社内文書からの知識抽出・構造化、仮説の立案、実験設計、実験の実行・評価、論文執筆などを研究対象とする。
また、AIが生成した成果物について、品質や信頼性を評価するとともに、判断の根拠をどこまで追跡できるかを検証する手法の研究開発も進める。
共同研究のテーマには、研究開発プロセスの自動化に加え、ファッションAIにおけるユーザーの嗜好モデリングも含まれる。
ZOZO NEXTは、研究で得た技術や知見をファッション領域の研究開発に生かし、ファッションEC向けの技術やサービスの開発を加速させる方針だ。少人数のチームでも、質の高い研究成果を効率的に生み出せる環境の実現をめざす。
