神奈川県立歴史博物館(横浜市)が約1年9か月の休館を経て、10月17日(土)にリニューアルオープンしました。LED化やスポットライトなど照明の更新、映り込みが大幅に減った展示ケースのガラスなど、鑑賞空間が格段に向上しています。

LED化で同じケース内でも陶磁器と絵画で光を変えるなど作品に合ったライティングが可能に

特別展「入門!神奈川県立歴史博物館―県博の守り伝えていくコレクション―」は12月13日(日)まで。同館所蔵の4件の国指定重要文化財や教科書採用の有名作品など、多彩なコレクションがまとめてお披露目されています。リニューアルオープンを記念して、17日に続いて、10月18日(日)も入館無料です。

(左から)重要文化財「色々威腹巻 壺袖付」室町時代・15世紀、重要文化財「鉄二十八間四方白星兜鉢」鎌倉時代・14世紀、重要文化財「鉄二十四間四方白星兜鉢」鎌倉時代・14世紀(いずれも神奈川県立歴史博物館蔵)
重要文化財「十王図」南宋~元時代・13世紀(神奈川県立歴史博物館蔵、前期展示/後期は別の2幅を展示)
歴史の教科書に掲載されることが多い一遍上人像/神奈川県指定重要文化財「一遍上人像」(部分)南北朝時代・14世紀(神奈川県立歴史博物館蔵)
神奈川県指定重要文化財「菩薩坐像」南宋時代・13世紀(神奈川県立歴史博物館蔵)
「菩薩坐像」の胎内に納められていた「胃」と「腸」も公開
初代宮川香山「高浮彫牡丹二眠猫覚醒蓋付水指」明治時代前期・19世紀 田邉哲人コレクション(神奈川県立歴史博物館寄託)
ミュージアムショップも新グッズが並び充実

(読売新聞美術展ナビ編集班 岡本公樹)

特別展「入門!神奈川県立歴史博物館―県博の守り伝えていくコレクション―」

会場:神奈川県立歴史博物館 (横浜市中区南仲通5-60)

会期:2026年10月17日(土)~12月13日(日)
[前期:10/17~11/15/後期:11/17~12/13]

開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
※11/20(金)は19:00まで開館時間延長(入館は18:30まで)

休館日:毎週月曜日(11月23日[月・祝]は開館)

観覧料:一般600円(850円)、20歳未満・学生400円(550円)、65歳以上200円(250円)、高校生100円(200円)
※( )は常設展とのセット券
※中学生以下無料
※10/17(土)・18(日)、11/3(火・祝)は観覧無料
※障害者手帳等をお持ちの方と介助者(原則2名まで)は無料

アクセス:
みなとみらい線「馬車道駅」3・5番出口から徒歩1分
JR「桜木町駅」新南口(ICカード専用)から徒歩5分
市営地下鉄「関内駅」9番出口から徒歩5分

詳細は、神奈川県立歴史博物館公式サイトまで。

プレビュー

神奈川県立歴史博物館(横浜市中区)で、特別展「入門!神奈川県立歴史博物館―県博の守り伝えていくコレクション―」が10月17日から開催されます。

同館は、設備等改修工事のため、2025年1月以来約1年9カ月ぶりの再開館となります。特別展では、神奈川県立歴史博物館自慢のコレクションの数々をまとめて見ることができます。約1年9か月の休館を経て、展示室の照明のLED化、展示ケースのガラスに反射を抑えるフィルムの設置、新しい展示台の導入が行われ、エレベーターの更新など展示環境も大きく変わりました。

再開館最初の特別展はこの新しい環境で、珠玉の館蔵コレクションをじっくりと楽しむことができるでしょう。

贅沢な「入門!」展

神奈川県立歴史博物館所蔵のコレクションをまとめて見られる機会は約8年ぶりとなります。

国指定重要文化財の十王図(4幅を前期・後期で2幅ずつ)・色々威腹巻・二十八間四方白星兜鉢・二十四間四方白星兜鉢の4件を約20年ぶりに同時に展示。源頼朝のサインとして有名な源頼朝袖判下文、教科書でおなじみの時宗の一遍上人像をはじめ、近年評価も人気も高まった五姓田義松の老母図、神奈川県立歴史博物館所蔵の神奈川県指定重要文化財の作品・資料がほぼ網羅されます。

また、神奈川県立歴史博物館が誇る浮世絵の丹波恒夫コレクションからは、歌川広重の代表作東海道五十三次のうち県内の川崎~箱根までの9点が一堂に展示されます(前期)。

さらに、今年3月開催のトークフェスで紹介した学芸員が選んだ逸品もズラリと並びます(※一部は常設展で展示)。収蔵品のすべては紹介できませんが、小田原北条氏の虎の印判状、眞葛焼、仏像、歴史資料、刀剣、工芸品と幅広いラインナップとなっています。

菩薩坐像(神奈川県指定重要文化財)
丹波コレクション 東海道五拾三次之内箱根 歌川広重(初代)[前期]
十王図(直符使者幅)[後期](国指定重要文化財)

約1年9か月という長い休館期間を経て、最新のLED照明や低反射ガラスフィルムなど、鑑賞環境を格段に向上させて待望の再開館を果たす神奈川県立歴史博物館。その記念すべき再開館第1弾となる本展は、名品選でありながら約8年ぶりとなる大規模な館蔵コレクション展です。約20年ぶりに一堂に会する国指定重要文化財4件をはじめ、源頼朝の自筆花押が残る貴重な古文書、教科書でも広く知られる一遍上人像、近年再評価の著しい五姓田義松の近代洋画、そして広重が描いた神奈川の宿場風景まで、神奈川の悠久の歴史と豊かな美の精華を余すところなく堪能できます。特にオープニングとなる17日、18日の2日間は、特別展・常設展ともに観覧無料。ぜひ、生まれ変わった神奈川県立歴史博物館をたっぷりと楽しんでみてはいかがでしょうか。(美術展ナビ)

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