このほどペルーの考古学者たちは、首都リマから約500キロメートル離れた北部のチャン・チャン遺跡で、インカ以前のチムー王国に属する埋葬用の基壇が発見されたと発表した。(PERU MINISTRY OF CULTURE)

 今から約600年前、ペルー北部の海岸沿いにあった大都市チャン・チャンは、強大なチムー王国の首都として栄えていた。最盛期の広さは約20平方キロメートルに及び、南北米大陸最大の都市だった。街は農業のための複雑な灌漑用水路を備え、比類なき金銀細工を制作する熟練の職人たちで溢れていた。チャン・チャンは西暦900年頃から1470年頃まで繁栄したが、勢力を拡大しつつあったインカ帝国と戦い、征服された。(参考記事:「神々にささげられた子どもたち チムー王国の生け贄は何のため?」)

 そのチャン・チャンの遺跡を発掘している研究チームが、未盗掘の墓という一生に一度あるかないかの発見について報告し、謎に包まれたチムー王国のエリート層について知る新たな手がかりをもたらした。ペルー文化省が9月8日に発表した今回の発見は、チムー王国に関するこれまでの遺物を出土した状況の中に位置づけ、謎めいた文化への理解を深めるのに役立つだろう。

「今回の発見以前、チムー王国のエリート層の墓についての知識は、植民地時代以降に盗掘され、破壊された埋葬用の基壇から得られた情報に限られていた」と、発掘調査の責任者である考古学者のホルヘ・メネセス氏は文化省の声明で述べた。

 彼らが遺跡で回収した38体の遺骨とさまざまな遺物のおかげで、考古学者たちはチムー王国のエリート層に関する断片的な証拠を初めてつなぎ合わせ、彼らがどのように生活し、ペルーで最も強大な国家の一つを統治していたのかをより深く理解できるようになる。

「これは大発見です」と、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)で、米フロリダ大学のペルー人考古学者であるガブリエル・プリエト氏は語る。「チャン・チャンでこのようなものが見つかるとは、夢にも思いませんでした」。なお、氏は今回の研究に関与していない。

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