第97回都市対抗野球大会第3日 1回戦   大阪ガス7─4JR西日本 ( 2026年8月28日    東京ドーム )

<大阪ガス・JR西日本>9回、サヨナラ満塁弾を放ち、ナインに祝福される大阪ガス・清水(中央)(撮影・五島 佑一郎)  
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 1回戦3試合が行われた。大阪ガス(大阪市)は1点を追う9回2死満塁から清水聖也外野手(28)の逆転サヨナラ満塁本塁打でJR西日本(広島市)を7―4で下した。2日続けての逆転サヨナラ満塁弾は大会史上初となった。

 野球は「筋書きのないドラマ」と言われるが、時に思いもしない物語が紡がれる。極めて珍しいアーチが2日連続で真夏の東京ドームに描かれた。

 1点を追う9回2死満塁。大阪ガスの6番・清水に待ち望んだ場面が巡ってきた。狙いを定めた初球の直球を迷いなく引っ張り、左翼席へ突き刺した。

 「やっちゃいましたね」

 劇的すぎる幕切れにスタンドは騒然となった。

 両チームとも9回2死に泣き、笑った。1点リードだった大阪ガスは勝利目前の2死一、二塁までたどり着きながら3失点。2点を追う立場となって、裏の攻撃を迎えた。

 先頭からあっさりと凡退が続き2死走者なし。窮地に追い込まれたが、諦めなかった。連打や暴投で1点を返した後の満塁で、打席には4番の経験もある入社7年目の清水が入った。「しびれる場面であればあるほど球が見える。そこだけが強み」と自負するほど勝負強さを持ち味にする強打者が、シーソーゲームの主役の座を射止めた。

 逆転への雰囲気はあった。前日の第1試合は東邦ガス(名古屋市)が2点を追う9回に「代打逆転サヨナラ満塁本塁打」で初戦を突破した。峯岡格監督も「“ガスつながり”で、可能性があるんじゃないか」と期待したという。またも飛び出した奇跡的な一発に「まさか本塁打とは思わなかったが、彼はだいたいあの場面では打つ。みんながそんな思いになったことが勝利につながったと思う」と称えた。

 試合を振り返れば終盤まで拙攻が多く、褒められた内容ではなかった。清水は「野球は終わるまで何が起きるか分からない。全国(大会)の緊迫した場面は怖いと思いました」と語った。8年ぶりの黒獅子旗奪還に向け、投打に充実する近畿第1代表は得難い体験をした。 (毎日新聞・長宗 拓弥)

 ◇清水 聖也(しみず・せいや)1997年(平9)12月24日生まれ、兵庫県出身の28歳。小1から「西郷少年野球部」で野球を始める。烏帽子中では「神戸中央シニア」に所属。智弁学園(奈良)では2年春夏に甲子園大会出場。東北福祉大では1年春からベンチ入りし、3年時に全日本大学野球選手権で優勝した。20年入社。1メートル82、85キロ。右投げ右打ち。

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