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レトロな駅にトーマスとパーシーが仲良く並ぶと、ホームいっぱいの乗客や子供たちから歓声が上がった。静岡県の大井川鐵道では平成26(2014)年から「きかんしゃトーマス号」を運行している。
大井川第一橋梁にさしかかるきかんしゃパーシー号=6月13日
福用駅から大和田駅間を走るきかんしゃトーマス号
パーシー号は10月下旬から再運行
今年3月には自走するものとしては初めて、「きかんしゃパーシー号」も運行され、トーマス号とともに6月中旬まで活躍した。トーマス号に乗車していた同県焼津市の小学生、杉山凛空(りく)さん(8)は「トーマス号が好きで来た。古い車両がたくさんある大井川鐵道も大好き」と話す。パーシー号は10月下旬ごろからの再運行に向け、定期検査を受けているという。
大井川本線は金谷駅(静岡県島田市)から千頭駅(同県川根本町)までを結ぶ全長39.5キロの路線。そのうち、新金谷駅から川根温泉笹間渡駅までの先頭に立つのがトーマスやパーシーだ。
きかんしゃトーマス号は既存の蒸気機関車(C11形)を改造したもので外観は変わっても機関室はそのままだ
新金谷駅の出発前に行われた投炭作業
同社は主力だった貨物輸送の衰退などを受け、SLによる誘客と鉄道文化の保存を目指して昭和51年に日本で初めてSLを復活させた。平成26年にアジアで初めてトーマス号の運行が始まると、国内外からファンが訪れ、これまでに約85万人を運んだ。
神尾駅にさしかかるきかんしゃトーマス号
抜里駅周辺の茶畑を通過するきかんしゃパーシー号=6月13日
さまざまな交渉経て「夢がかなった」
国内の版権元、ソニー・クリエイティブプロダクツで当時、きかんしゃトーマスを担当していた久岡たつやさん(70)は話す。
「蒸気機関車の運用実績や自然豊かなロケーションがある大井川鐡道でトーマスを走らせたいという話は30年ほど前からあったが、さまざまな交渉などを経て夢がかなった。多くの親子がトーマス号に乗るために訪れるのはうれしい」
きかんしゃトーマス号の客車内は多くの家族連れでにぎわう
きかんしゃトーマス号の乗車を楽しむ親子
久岡さんの父親は国鉄勤務で幼少期からSLが身近な存在だったという。
この路線は令和4(2022)年9月の台風15号の被害で、川根温泉笹間渡駅から千頭駅までの19.5キロが不通となっている。令和11(2029)年春の運転再開を目指しているが、復旧には約21億円かかる見込み。その完全復活には国内外にたくさんのファンを抱えるトーマスシリーズの存在が不可欠だ。
きかんしゃトーマス号の車掌室から車内放送を行う車掌
筆者:成田隼(産経新聞写真報道局)
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2026年7月26日産経ニュース【探訪~Scenes~】を転載しています
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