8月5日に開幕する第108回全国高校野球選手権(夏の甲子園)。昨年の春のセンバツ甲子園から4季連続の甲子園出場を果たした沖縄尚学は、昨年夏に続く全国連覇を目標に順調に調整を重ねている。

 八重瀬町のグラウンドでは朝から沖尚ナインの元気な声が響く。守りからのリズムで流れをつくり、攻撃へつなげる沖尚野球。日に焼けた選手たちは、真夏の暑さにも負けず、ワンプレイ、ワンプレイに闘志を燃やして、グラウンドで汗を輝かせた。

 全国でも屈指の力を誇る沖尚投手陣。県大会で安定した投球でチームを引っ張った久髙大瑚の成長は著しい。言わずと知れた末吉良丞、新垣有絃の両エースも、初戦に向けコンディションを上げていて、甲子園のマウンドをかけ、しのぎを削る。

 県大会で沖尚の背番号1を背負った右のエース新垣は、より良いフォームを意識しキレのあるスライダーを軸に、140キロ台の直球に磨きをかける。新垣は「(昨夏から)メンタルが最も成長した。周囲の状況を理解しながら、自分の投球ができるようになった。同級生たちと臨む最後の甲子園、全力で楽しみたい」と活躍を誓う。

 マウンド上で、力強さと存在感を発揮する左のエース末吉。ケガの影響をもはや感じさせない直球は、球威と、伸びに、すごみを増す。「過去最高の投球が見せられるかもしれない」と自信をみなぎらせ、「エースナンバー1」へのこだわりと覚悟を見せる。「自分的には、絶対1番という思いでずっとやってきている。誰にも負けることなく、最後の夏は1番を背負って一戦必勝で戦っていきたい」と決意をにじませる。

 久髙は「二人に負けないように、甲子園でも活躍して、最後にマウンドに立っていられるように頑張っていきたい」と意気込む。

 春まで、しめりがちだった沖尚打線。しかし、夏の県大会は仲間夢祈、久田亜友斗、慶留間大武らを中心に野手陣が奮起。加えて、下位打線の山川大雅、秋江駿斗らも調子を上げている。慶留間は「持ち味の逆方向へのバッティングを意識している。みんないい雰囲気できている。もう一度、日本一を取って、県民を喜ばせられるように頑張りたい」と話す。

 仲間は「自信のある長打で、チームに貢献するバッティングをしたい」。久田は「バッティングと守備でチームに貢献できるよう全力で向かいたい」。秋江は「これまで支えてもらった人たちに恩返しができるよう、全力で悔いのないようにやりたい」と、それぞれが「夏の一打」に気持ちを注ぐ。

 昼休みには、それぞれ弁当を囲んで野球談義。グラウンドでは見せないリラックスした表情を見せていた。

 全員で甲子園に優勝旗を返還するという夏の目標を、ひとつかなえた沖尚ナイン。バッテリーを中心とした守りからリズムをつくって一戦必勝で臨みたいという山川大雅主将は「甲子園に行って終わりではなく、もう一度全員で優勝旗を持って帰れるように頑張りたい。日本一長い夏にしたい」と、頂点を見据える。

 昨年に続く、どこよりも長い夏へ、沖縄尚学の熱い夏が幕を開ける。

Share.