■足さばきや舞 違い注目
江戸時代初期の寛永3年(1626年)、後水尾天皇が徳川将軍家の招きで二条城を訪れた「寛永行幸」を題材とした新作能が9月6日、金剛能楽堂(京都市上京区)で上演される。京都を拠点とする能楽師で、金剛流若宗家の金剛
龍謹(たつのり)
さんと、観世流の林喜右衛門さんが流派を超えて共演。公武融和の象徴とされた歴史的なイベントをよみがえらせる。(木須井麻子)
新作能「寛永行幸」の制作を発表する(左から)林さん、浜崎さん、金剛さん(京都市上京区で)
行幸は大御所(2代将軍)の秀忠と3代将軍家光の招きに応じ、1626年9月6日に後水尾天皇が二条城を訪問。5日間滞在し、料理や能、
蹴鞠(けまり)
など手厚いもてなしを受けた。
新作能は、12月に行幸行列の再現を計画する実行委員会が催す。「寛永行幸四百年祭記念能」と称し、後水尾天皇が秀忠、家光と能を鑑賞した記録を踏まえた新作「寛永行幸」と、行幸で上演された能から「
猩々乱(しょうじょうみだれ)
」を選んだ。当時も行われた祝いの口上「開口」は、行幸の実現に尽力した公家の子孫、近衛忠大さんが述べる。
金剛流、観世流の共演は、実行委の浜崎加奈子プロデューサーが「公家と武家の和合が目的だった行幸を再現する能は異流の共演がふさわしい」と提案した。
新作能は、金剛さんと林さん、浜崎さんらが筋書きを話し合い、
囃子(はやし)
方の上田敦史さんが詞章を執筆。金剛さんが後水尾天皇、林さんが家光を演じ、行列やもてなしの場面を描き出す。
「猩々乱」では、酒を好む伝説の動物・猩々に金剛さん、林さんがふんする。金剛さんは「それぞれの流儀の足さばきや舞を同時にご覧いただく機会は珍しく、見どころになる」と話す。
林さんは「新作能は、
帝(みかど)
や将軍の心が一つになるフィナーレになる。演じる側も心を一つにして舞台を勤めたい」と抱負を語る。
午後2時開演。鑑賞券は5000円~20万円。料金に応じパンフレットや記念扇子、金剛さん、林さんとの記念撮影などの特典がある。申し込みは販売サイト・ライブポケットで「寛永行幸四百年祭記念能」の専用ページから。
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