山陰地方へのインバウンド(訪日外国人客)誘致を強化しようと、国と鳥取県、島根県、両県の地域DMO(観光地域づくり法人)などが「山陰広域連携観光戦略会議」を設立した。会議では観光関係者の意見を幅広く募るとともに、インバウンドを巡る現状と課題を分析し、今後の活動方針を年内に策定する。(冨野洋平)

インバウンド誘致について話し合う策定委員会のメンバーら(13日、鳥取県米子市で)インバウンド誘致について話し合う策定委員会のメンバーら(13日、鳥取県米子市で)

 同会議は、広域連携DMO「山陰インバウンド機構」(米子市)の呼びかけで6月に設立。
麒麟(きりん)
のまち観光局や中海・宍道湖・大山圏域観光局などの地域のDMO9法人と、観光事業者や経済団体など両県で活動する計42団体で構成される。

 同機構はこれまでも、インバウンドの調査などを通じて独自の中期戦略を打ち出すなどしてきたが、地元事業者との連携の強化が課題だった。同会議の設立は業界全体の合意形成を図る狙いがある。

 会議では2027~30年度の活動方針となる「山陰広域連携観光戦略」を定め、中長期的な視点での誘客強化に向けたロードマップとする。また、具体的な議論をする観光戦略策定委員会を設け、旅行者1人当たりの観光消費額の目標値やターゲット市場の整理、基本戦略の素案などについて話し合う。

 今月13日には米子市内で策定委員会の第1回会議があり、委託を受けたJTB総合研究所の担当者が、山陰のインバウンド市場の現状について講演。「国際的に訴求力のある自然、歴史、文化、温泉と多様な観光資源が点在しており、これらを結びつけ、広域的な収入につなげる取り組みが重要だ」などと指摘した。

 同機構の野浪健代表理事は「これから人口減少の影響をより強く受けていく山陰にとって、インバウンドは地域経済や産業の振興に欠かせない大きな要因の一つになってくる。観光関係者と話し合い、しっかりと戦略を練っていきたい」と話している。

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