
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領子(2026年7月8日撮影)。(c)Gavriil Grigorov/POOL/AFP
【AFP=時事】欧州安保協力機構に任命された独立専門家らによると、ウクライナ人の若者約160万人が、ロシアの洗脳を受け軍人精神を注入されている。これは人道に対する罪に当たる可能性があるという。
オーストリア・ウィーンにあるOSCE事務局(本部)で9日に発表された報告書は、ロシア軍がウクライナの占領地で、若者を軍に引き入れるための組織的なプログラムを導入していることを突き止めた。
フランス人専門家のエルベ・アセンシオ氏は、ウクライナ人としてのアイデンティティーを維持しようとすると、子どもだけでなく親と教師も洗脳の標的にされていると指摘。
「洗脳し、軍人精神を注入するシステムは、迫害という人道に対する罪に該当する可能性があると考えている」と語った。
ラトビア人専門家のエリーナ・シュテイネルテ氏によると、占領地域のロシア側当局は、ロシア本国では徴兵対象年齢に満たないウクライナ人に対しても招集令状を出している。
同氏は、徴兵を逃れるために「家族を置いて逃げてきた若者たちにインタビューした」という。
AFPが確認した報告書には、ウクライナの子どもたちに課されている軍事訓練や、武器や無人機の扱いに関する授業の詳細が記されている。
また、若者がロシア軍に徴兵されて前線に送られた事例も複数記録されている。
報告書は、紛争終結に向けた交渉で必ず子どもの問題を議題に載せるよう推奨しており、家族の再会を可能にするための人道回廊の設置を求めている。
シュテイネルテ氏は、ウクライナ側はすでにロシアから帰還した子どもたちを再統合するためのいくつかのプログラムを導入しているが、「片付けなければならない大きな仕事が残されている」と述べた。
専門家らは、ロシアが2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島や、ロシアが一部を実効支配するウクライナ東部で暮らす子ども約160万人が危険にさらされていると推定している。
ウクライナ政府は、子ども2万610人がロシア領内に連れ去られたと考えている。
この報告書は、ウクライナ紛争における重大な人権侵害を独立専門家が調査できるよう、5月14日にOSCEの41か国によって発動された手続き「モスクワ・メカニズム」の成果だ。
2022年にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して以降、ウクライナにおけるこの種の調査は6回目。
専門家らは活動の一環として、6月6〜11日にウクライナでインタビューや現地調査を実施した。ロシア側は協力を拒否した。
【翻訳編集】AFPBB News
