ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.07.06 08:14
ロシア、イラン、北朝鮮など米国の制裁対象国が金融制裁を回避するための手段として暗号資産を積極的に活用していることが明らかになった。
ウォール・ストリート・ジャーナルは4日、「米国の制裁対象国が圧迫を避けるため暗号資産活用を急激に拡大している」と報道した。世界的ブロックチェーン分析企業チェイナリシスによると、これらの国と関連した暗号資産口座の取引規模は昨年約1000億ドル(約16兆円)に達したと推定される。これは2024年と比べ約8倍に増えた規模だ。チェイナリシスは同紙に「暗号資産は制裁回避の地図を大きく変えた」と話した。
イランとロシアはドローンと武器調達、原油取引などに暗号資産を通じて受け取った資金を投じたと調査された。北朝鮮はサイバー犯罪とハッキングで奪取した暗号資産を軍事物資と燃料確保に使ったことがわかった。
これらの国は口座追跡を避けるために多層的な制裁回避体系を構築した。同紙は「暗号資産を利用すれば既存の金融機関を回避できる。独自のトークンと取引所を開発するなど制裁回避手法もますます高度化している」と伝えた。
ロシアは国策銀行とオリガルヒと呼ばれる新興財閥を中心にルーブル連動トークンである「A7A5」を開発して資金洗浄と中国製ドローン購入代金決済に活用しているという。また、米国内の代理人を通じて暗号資産をドルに両替した後、米国の銀行を経て装備代金など5億ドル以上を送金した事例も摘発された。
イランは通貨リヤルの下落と西側の制裁長期化でこの数年間に数十カ所の暗号資産取引所が誕生している。革命防衛隊は最大の原油輸入国である中国から石油販売代金を受け取るために内外の暗号資産取引所を積極的に活用してきた。親イラン勢力であるパレスチナのイスラム組織ハマスは随時変化する匿名暗号資産口座を利用しながら寄付金を受け取っているという。米連邦捜査局(FBI)によると、ハマスが寄付金受領に使った暗号資産口座8件には2週間で7万ドル相当の暗号資産が入金された。
米国など西側諸国は暗号資産が制裁回避の核心手段として浮上すると、これを遮断するための対応にスピードを出している。米財務省は6月2日、イラン最大の暗号資産取引所であるノビテックスを制裁対象に含めた。米財務省は「2025年にイランに流入したデジタル資産の半分以上がノビテックスを通じて処理された。この取引所はイラン政府の制裁回避と革命防衛隊関連取引を支援してきた」と明らかにした。
米財務省はイランのまた別の暗号資産取引所であるウォレックスとビットピンも制裁リストに含めた。ベッセント米財務長官は「米国はこれまでイランと関連した暗号資産約10億ドルを押収した」と明らかにした。英国政府も5月にロシアの制裁回避を支援した容疑で世界最大の暗号資産取引所のひとつであるHTXを制裁対象に上げた。
しかし暗号資産の特性上、これを制裁回避手段として活用する行為を完全に遮断するのは容易でないという指摘が出る。同紙は「暗号資産市場の相当部分が規制の死角地帯に置かれている上に取引も匿名で行うことができ追跡が難しい。このため市場を完全に統制するのは事実上不可能だ」と分析した。
