「根気よく働く人は外国人しかいない」

「こんにちは」

目が合うと、にっこりと挨拶してくれる。全員が外国人だが、日本語は流ちょうそのもの。日よけの大きな帽子を脱がなければ、外国人と気付かないだろう。

このファームでは、小松菜など複数の品種を有機農法で生産している。難しいといわれる有機イチゴの栽培にも注力。茨城県の支援を受け、米国ロサンゼルスの高級スーパーで販売した実績もある。現地では1粒およそ1000円の高値が付いたという。

ファームの歴史は10年ほどしかない。短期間で成長したカギの1つは外国人労働者だと、代表の伏田直弘さんは明かす。現在は従業員50人のうち、およそ半分の23人がインドネシア人。多くが20代だ。

「僕がほしいのは、ひたすら野菜を収穫し続けられる人材です。そんな作業を根気よく、休まず丁寧に続けてくれる人は、日本人の中にはいません」

ここで働くインドネシア人は、自分の将来や家族のためにお金を稼ぎたいという、明確な意思を持って日本に来る。

「彼らの国での月給は、1万5000円から2万円。世界でも下の方。そこから抜け出したいから『ちょっと怖いけど外国に行って稼ごう』となる。日本人とは覚悟が違うんです」

伏田さんは、外国人労働者を「勤勉」と評価し、「仲間」と呼んで応援する。働きながら通信制大学に通い、卒業する人もいる。

「自分の人生を変えるため、何かを始めるためにお金が要る。だから、稼いだ後は自分の人生を生きてほしい。ここで単純労働だけに従事させていいのか、っていうのは確かに思う。ただ、『人生の一期間だけ一生懸命やると人生が変わるぞ』と伝えています」

そんなインドネシア人たちも、茨城県の「通報報奨金制度」を話題にしているという。

「農家の経営者間ではあまり話題に出てない。でも、外国人労働者に関する制度なので、インドネシアから来た彼らは、自分の知り合いとか、いろいろ気になっているのかもしれません」

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