2026年4月25日、「ぶらり川越 GAME DIGG2」が開催されました。
本イベントは、埼玉県川越市にて行われたオープンタウン型のインディーゲームイベントです。蓮馨寺、りそなコエドテラス、川越市文化創造インキュベーション施設コエトコの3か所を会場として、川越の街を歩きながら、インディーゲームやボードゲームの展示販売、試遊、ミニ音楽ライブなどが楽しめました。
【画像】夜1人で寂しい時にそっと寄り添ってくれる、お守りのようなゲームです
本記事では出展タイトルの1つ、『ながい夜の宇宙で』の試遊と、開発者ミニインタビューの様子をお届けします。
本作はゲーム制作サークル・ホイル焼き工房による、ポイントアンドクリック型のアドベンチャーゲームです。なかなか眠れない主人公のノアは、「早く眠らなければ」という焦りと不安に包まれ、眠る方法を模索するべく夜の部屋を彷徨います。ノアを眠りにつかせるのが、本作の目的です。
「わかる、わかるよ……不安で眠れなくて、眠らなくちゃと分かっているからこそ焦っちゃって、余計眠れなくなるんだよね……」なんて、親近感が湧きます。そんな夜を、誰しも一度は経験したことがあるのではないのでしょうか。ノアを眠りにつかせてあげなくちゃ……!
部屋を彷徨う中で、不思議な光る猫ピオと出会います。ピオはノアに甘えるように身体をこすりつけてくるなど、非常に愛くるしい存在です。待て、それは聞いていない。そんな可愛い生物と一緒に居るとは聞いていない、ずるい。
一瞬ノアとすれ違いそうになる筆者でしたが、本棚が推理小説というラインナップで、再び親近感が湧いてきました(筆者は推理小説が大好き!)。ブラザー、俺が安眠させてやるからな……。
探索の最中でパソコンを見つけましたのでメールを見てみますと……ああっ、筆者にも身に覚えがあるようなものばかり……。本作は少し不思議で、でもとても身近に感じる世界観をしています。だからこそノアに優しい気持ちになるのかも。
引き続き探索を続けますと、マグカップと牛乳を見つけたので、電子レンジでホットミルクを作ってみることにしました。
ターンテーブルで回っているマグカップを眺めるノアとピオ。取っ手が月の満ち欠けのように見えて幻想的で、筆者も思わず手を止めて少し見惚れていました。
ホットミルクのおかげか、ノアはこの後無事に入眠できました!
本作は「どのようにして眠るのか」という行程を楽しむゲームです。それこそ、眠れない夜を体験したことのあるプレイヤーにおすすめな、優しく寄り添ってくれる暖かいゲームでした。試遊でも充分魅力的だった本作が、製品版でどのようになるのか……とても楽しみです!
ここからは、ホイル焼き工房のふそなさん氏に実施したインタビューの様子をお届けします。
――自己紹介をお願いいたします、お好きなゲームをお聞かせください。
ふそなさん氏:ホイル焼き工房のふそなさんと申します。好きなゲームは『レイトン教授』シリーズなどのアドベンチャーゲームが好きで、少し頭を使うというか推理要素が絡んでいるアドベンチャーゲームが特に好きです。なので本作も、少し考えるゲームとして作りたいな、と思っています。
――サークル名の「ホイル焼き工房」ですが、ホイル焼きお好きなのですか?
ふそなさん氏:ホイル焼き工房は2人でやっているサークルで、サークル名を決める時に「かっこよすぎると恥ずかしいね」「身近な親しみやすいもので付けたいね」となり、ホイル焼き工房になりました。ホイル焼きだと、鮭ときのこのやつとか、バター醤油系が好きです。
――秋の美味しいやつですね!試遊していてすごく完成度の高いゲームだと感じたのですが、「ホイル焼き工房」としては初のゲーム作品ですよね?どういう経緯でゲーム制作を始めたのでしょうか?
ふそなさん氏:私がずっとゲームを作りたくて、エンジニアの友達に「一緒に作ってほしい」と頼み込みチームを組んでもらいました。基本は私が主導して作っていて、デザインやシナリオ、背景設定などを担当しています。
――本作の絵柄とかタイトルデザインとかとても好きなのですが、アートワーク方面で大切にしていることや心がけていることなどはありますか?
ふそなさん氏:光源を大切にしています。夜なのに窓からの明るい光とか光る生物とか……光によって安心するとか、逆に追い詰められたりするとかのコントロールをしたくて、少し暗めの画面ではっきり光源がわかるのは意識して作っています。
――実際、ピオちゃんに出会ったときにとても安心しました……。すごく懐いてくれていてめちゃくちゃ可愛かったのですが、今回のデモ版ではもう知り合いくらいの関係でしたね。製品版ではピオちゃんとの出会いが見れたりしますか?
ふそなさん氏:描きたいと思っています!
――ありがとうございます!Steamページにはプレイ時間が30~60分とありましたね。
ふそなさん氏:はい。大きく大切にしている体験設計としては、最終的には眠りにつくことなんですけど、その眠りにつくための手段が本当に選びたい放題にしたいと思っています。
今回のデモ版ではホットミルクという動線しかないんですけど、例えばお風呂に入るとか、薬を飲むとか、いろんな方法で眠れると思っています。
――マルチエンディングの逆版みたいな……1つのエンディングにたくさんのルートでたどり着ける、みたいなイメージでしょうか。
ふそなさん氏:エンディング分岐もやれたら、と思っています!
――楽しみにしております!最後に、本作を楽しみにしているプレイヤーに向けて一言お願いいたします。
ふそなさん氏:テーマとしてお守りのようなゲームを作りたいっていうのがあります。夜1人で寂しい時にちょっと思い出してもらって、寂しさを紛らわせるじゃないですけど……「こういうゲームもあったな」と思い出してもらえるようなゲームを作りたいと思っています。応援お願いします……!
――ありがとうございました!
『ながい夜の宇宙で』は、PC(Steam)向けに配信予定です。
Game*Spark 羊めり
