
2001年に始まり、毎年春の恒例イベントとして映画ファンに親しまれ、今年で26回目を迎える「イタリア映画祭2026」が、今年も例年どおり、東京会場は有楽町朝日ホール、大阪会場はABCホールの2拠点での開催となる。
今年の映画祭では、日本未公開の新作が東京では14本、大阪では7本上映されるが、ゴールデンウィークの開催に先駆け、明日4月8日(水)~4月26日(日)までの期間内に、過去の映画祭で上映された名作たちや貴重な短編作品を鑑賞できるオンライン上映の開催も決定!
オンラインで鑑賞できる作品は、イタリア映画祭2026に出品される監督や俳優の過去作を中心となっており、映画祭での上映に向けて予習ができる作品が勢ぞろい。昨年のイタリア映画祭2025で上映された作品が5本、それ以前の映画祭での上映作品が4本、さらに日本初公開の短編作品3本は無料でご覧いただけるという充実ぶり。あまり馴染みのない方にも、まずは入門編として気軽にお楽しみいただける貴重な機会となっている。しかも全作品、今回のためだけに特別に権利を取得。今後の予定はなく、今しか見られない希少なチャンスだ。
オンライン上映ラインナップと、チケット情報は以下↓↓
オンライン上映ラインナップ
▼2025年映画祭上映作品(1,500円/ストリーミング期間72時間)
ロミオはジュリエット

[2024/108分] 原題:Romeo è Giulietta
監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ Giovanni Veronesi
出演:セルジョ・カステッリット、ピラル・フォリャーティ、マルゲリータ・ブイ
イタリア映画のヒットメーカーの一人であるヴェロネージ監督の新作は、シェイクスピアの演劇を題材に、現代的なテーマを盛り込んだコメディー。著名な演出家フェデリコは、自身の名声の頂点を飾るため、キャリアを華々しく締めくくる作品として『ロミオとジュリエット』を上演しようとしている。そのオーディションでヴィットリアはひときわ目立つが、過去の失敗が原因で役を得ることができない。それでも彼女は舞台に立つことを決意し、友人の助けを借りて裏の手を使う。イタリアゴールデングローブ賞最優秀コメディー賞を受賞。
隣り合わせの人生

[2024/114分] 原題:La vita accanto
監督:マルコ・トゥッリオ・ジョルダーナ Marco Tullio Giordana
出演:ソニア・ベルガマスコ、パオロ・ピエロボン、ヴァレンティーナ・ベッレ
マルコ・ベロッキオが映画化を企画し、脚本を手がけ、最終的に名匠ジョルダーナ(『輝ける青春』)に監督を提案した本作は、ゆがんだ家族関係を描く心理ドラマ。1980年代初頭のヴィチェンツァ。裕福な若い夫婦に待望の娘レベッカが誕生する。しかし、レベッカの顔は大きなあざで覆われており、そのあざが耐えがたい母は母性を拒み、愛情を注げなくなっていく。思春期に苦しみながら成長するレベッカだが、名高いピアニストのおばに導かれ、並外れた音楽の才能を開花させていく。ロカルノ映画祭アウト・オブ・コンペティション部門でプレミア上映。
戦場

[2024/104分] 原題:Campo di battaglia
監督:ジャンニ・アメリオ Gianni Amelio
出演:アレッサンドロ・ボルギ、ガブリエル・モンテ-ジ、フェデリカ・ロゼッリーニ
巨匠アメリオ(『家の鍵』『ナポリの隣人』)が、第1次世界大戦の終息を迎えようとしている1918年のイタリアを舞台に、戦争の非人道的な現実とそれに対する医師たちの複雑な姿勢を描いたドラマ。軍病院で働く2人の医師、ステファノとジュリオは大学時代の友人だが、重傷を負って前線から運ばれてくる負傷兵への対応は対極的だった。そして、看護師アンナの登場が2人の感情的な対立を深める。スター俳優、アレッサンドロ・ボルギが主演を務め、マルコ・ベロッキオが制作に参加。ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。
※ 1,500円/ストリーミング期間72時間
ファミリア

[2024/120分] 原題:Familia
監督:フランチェスコ・コスタービレ Francesco Costabile
出演:フランチェスコ・ゲーギ、バルバラ・ロンキ、フランチェスコ・ディ・レーヴァ
イタリア映画の新世代で注目を集める監督の一人、コスタービレの長編2作目は、心理スリラー、ホラー、社会派ドラマといった異なるジャンル映画の要素が融合したダークな家族ドラマ。2000年代初頭のローマ。ルイージ、通称ジジは、兄と母と共に暮らしている。母は暴力的な父と別れ、ジジは極右グループに関わり、そこに家族のような絆を感じていた。しかし、父が刑務所から出所し、再び彼らの前に現れることで、ジジは将来に関わる重要な決断を迫られることになる。本作は、米アカデミー賞®国際長編映画賞のイタリア代表に選出された。
※ 1,500円/ストリーミング期間72時間
ピンクのパンツを履いた少年

[2024/114分] 原題:Il ragazzo dai pantaloni rosa
監督:マルゲリータ・フェッリ Margherita Ferri
出演:クラウディア・パンドルフィ、サムエレ・カッリーノ
国民的な議論を引き起こしたある少年の悲劇を基に映画化された、女性監督フェッリの長編第2作。大きな話題を呼び起こして大ヒットを記録し、2024年のイタリア映画を象徴する作品の1つとなった。アンドレアは明るい性格の少年で、学校では優秀な成績を収め、親とも良好な関係を築いていた。学校で最も人気のあるクリスティアンと親友になるが、一番仲の良いサラはアンドレアにクリスティアンの危険な一面を気づかせようとする。ある日、アンドレアは母親から赤いズボンを贈られる。洗濯の失敗でピンクに変色してしまうが、それを履くことにする。
▼過去映画祭上映作品(1,000円/ストリーミング期間72時間)
幸せな感じ

[2018/115分] 原題:Euforia
監督:ヴァレリア・ゴリーノ Valeria Golino
出演:リッカルド・スカマルチョ、ヴァレリオ・マスタンドレア
マッテオは魅力的で大胆な若手の企業家で成功を収めていた。一方で、兄のエットレは中学校の教師で慎重な性格。対照的な2人だが、兄の病気をきっかけに2人は距離を縮め、お互いを見つめ直していく。女優として名高いゴリーノがスター俳優のスカマルチョとマスタンドレアとタッグを組んだ監督2作目は、不安や喜びがないまぜになった2人の心情をスタイリッシュな映像で浮き彫りにする。デビュー作『ミエーレ』に引き続いてカンヌ国際映画祭のある視点部門に選ばれた。
『環状線の猫のように』
[2017年/98分] 原題:Come un gatto in tangenziale
監督:リッカルド・ミラーニ Riccardo Milani
出演:パオラ・コルテッレージ、アントニオ・アルバネーゼ、ソニア・ベルガマスコ
ヒット作を連発するミラーニ監督が、パオラ・コルテッレージ(『ドマーニ! 愛のことづて』監督・主演など)とタッグを組み、さらにアントニオ・アルバネーゼも迎えて大ヒットしたコメディー。ローマの中心に住み、シンクタンクで社会的統合の問題に携わるインテリのジョヴァンニ。多様な人種が混在する郊外で調理スタッフとして働き、日々の生活に追われるモニカ。生活環境が全く異なり知り合うことはなかったはずの2人だが、彼らの子どもが好意を抱き合うことから、やむを得ず交流することになる。イタリアのゴールデングローブ賞でコルテッレージが最優秀女優賞を受賞。
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

[2015年/112分] 原題:Lo chiamavano Jeeg Robot
監督:ガブリエーレ・マイネッティ Gabriele Mainetti
出演:クラウディオ・サンタマリア、イレニア・パストレッリ、ルカ・マリネッリ
娯楽性と作家性の融合によって新たな潮流を示したマイネッティ監督の長編デビュー作。無愛想で一匹狼のエンツォは、盗みで警察に追われていた際の事故で超人的な力を得る。その力を犯罪に悪用するエンツォだが、日本のアニメ『鋼鉄ジーグ』の熱狂的ファンである女性アレッシアとの出会いが、彼の心を変えていく。クラウディオ・サンタマリアとルカ・マリネッリのスター俳優が共演。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・新人監督賞など計7部門で受賞した。
無邪気な妖精たち

[2001年/106分] 原題:Le fate ignoranti
監督:フェルザン・オズペテク Ferzan Ozpetek
出演:マルゲリータ・ブイ、ステファノ・アッコルシ
急死した夫が残した一枚の絵から、7年間にわたる愛人がいたことを知る妻、愛人を探し当てると、それは男性だった。彼女はその男を囲む奇妙でおかしな仲間たちの中に入っていく。スターのマルゲリータ・ブイとステファノ・アッコルシが組んで、生死や男女の性を越えた不思議な三角関係の中で育まれる愛の形を探る。01年ベルリン国際映画祭コンペ部門出品。
▼短編作品(無料/ストリーミング期間72時間)
すべての神々

[2026/6分] 原題:Tutti gli dei
監督:フェルザン・オズペテク Ferzan Ozpetek
ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館で開催中の展覧会のために制作された、フェルザン・オズペテク監督による短編映像作品。ジョヴァンニ・パオロ・パニーニの絵画《ローマ古代》に着想を得て、光や遺跡、人物のイメージを通して記憶と時間をめぐる旅を描き出す。映画と美術が交差する、詩的で没入的な映像体験。
チレント地方の牧歌

[2015/19分] 原題:Pastorale Cilentana
監督:マリオ・マルトーネ Mario Martone
マリオ・マルトーネ監督による本作は、2015年のミラノ国際博覧会で上映された、手つかずの自然へのオマージュ作品。舞台は14世紀半ばのチレントの農村。父と母、8歳の息子ニーノが営む素朴な日常が描かれる。耕された畑やぶどう・オリーブ畑が広がる美しい風景、鐘の音や季節の移ろいに沿った生活。ニーノがヤギを連れ進む道は、自然の中で学びと発見を重ねる長い旅のようで、自然の音だけで紡がれる映像は、人と土地の調和を静かに映し出す。撮影監督は、オリヴェイラやダニエル・シュミット作品などで知られるレナート・ベルタ。
差し出がましいのですが 第2章

[2024/30分]原題:Se posso permettermi – Capitolo II
監督:マルコ・ベロッキオ
マルコ・ベロッキオが自身の子ども時代の家や家族の記憶をもとに描いた短編。母の死後もボッビオの家に残るファウストは、本に囲まれ無為に日々を過ごしている。ある日、町の愛想の良い司祭や娘の結婚を勧めるカラビニエリの隊長など、奇妙な訪問者たちが次々とやって来る。無表情で受け流すファウストと彼らとのやり取りを通して、亡き家族への追憶や人生のはかなさ、町の不思議さがユーモアを交えて語られる。
※ 『差し出がましいのですが 第2章』のみ、視聴可能人数の制限あり。制限を超えた時点で配信終了。
<料金・視聴方法>
■料金
2025年映画祭上映作品:各1,500円(税込み)
過去作:各1,000円(税込み)
短編:無料
■購入可能期間
2026年4月8日(水)12:00~4月26日(日)23:59
■視聴可能期間
購入後72時間
■視聴推奨環境
【スマートフォン、タブレット】
iOS 11.0以降 (Safari最新バージョン)
iPadOS 13 (Safari最新バージョン)
Android OS 6.0以降 (Google Chrome最新バージョン)
【パソコン】
Windows 8.1(最新バージョンのGoogle Chrome、Firefox)またはWindows10(最新バージョンのGoogle Chrome、Safari、MS Edge、Firefox)
Windows11(最新バージョンのGoogle Chrome、Safari、MS Edge、Firefox)
MacOS 10.9以上(最新バージョンのGoogle Chrome・Safari・Firefox)
注意事項
・全作品日本語字幕付き。日本国内でのみ視聴可能(海外からのご視聴はできません)
・視聴するには各作品の「視聴はこちらから」をクリックしてください。リンク先の申込ページで購入の手続きをするにあたっては、クレジットカードのご用意と朝日IDの取得が必要になります。
・インターネットの回線速度が充分でない場合や、ご利用端末の状態によって快適な視聴が難しいこともございます。安定した通信環境下でご利用ください。
・購入の手続きが完了しますと、申込完了メールがご登録されたメールアドレスにお送りされます。映画をご覧いただくには、初回だけでなく2回目以降もそのメールに記載されたURLをクリックしてください。
イタリア映画祭2026 開催概要
▼東京会場
会期:5月1日(金)~5月6日(水・休)
会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)
主催:朝日新聞社、イタリア文化会館、チネチッタ/特別後援:イタリア共和国大統領/後援:イタリア大使館
※ チケットは4月4日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29、外部サイト)にて発売中。
<前売券(オンライン)>1回券:一般1,500円/学生1,200円
<当日券(オンライン)>1回券:一般1,900円/学生1,600円
<当日券(会場販売)>1回券:一般2,200円/学生1,900円
※Z.『アート・オブ・ジョイ』のみ以下の別料金となります。
<前売券(オンライン)>1回券:一般3,000円/学生2,400円
<当日券(オンライン)>1回券:一般3,800円/学生3,200円
<当日券(会場販売)>1回券:一般4,200円/学生3,600円
▼大阪会場
会期:5月9日(土)~5月10日(日)
会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1-1-30)
主催:朝日新聞社、イタリア文化会館-大阪、チネチッタ/特別後援:イタリア共和国大統領/後援:イタリア大使館、イタリア領事館
※ チケットは4月11日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29、外部サイト)にて発売。
(システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月12日[日] 0:00からになります。)
<前売券(オンライン)>1回券:一般1,400円/学生1,100円
<当日券(オンライン)>1回券:一般1,800円/学生1,500円
<当日券(会場販売)>1回券:一般2,100円/学生1,800円
イタリア映画祭2026 公式サイト
https://www.asahi.com/italia/2026/
公式X:@italianfilmfes
上映作品ラインナップ
A.『大人の人生』(原題:La vita da grandi)

(2025年)
監督:グレタ・スカラーノ
出演:マティルダ・デ・アンジェリス、ユーリ・トゥチ
女優として活躍目覚ましいグレタ・スカラーノの長編監督デビュー作は、実話を基にした感動的でユーモアあふれる家族ドラマ。イレーネはローマで自分の人生を築いていたが、ある日故郷リミニへ戻り、自閉症の兄オマルの世話をすることに。オマルは将来、両親が亡くなった後も妹と暮らすつもりはなく、自立して夢を叶えたいと思っている。イレーネは彼の自立を支えるための集中サポートを開始し、オマルは有名な歌手になる夢に挑戦する。
ヨーロッパ映画賞でEuropean Young Audience Awardを受賞。
B.『外の世界』(原題:Fuori)

(2025年)
監督:マリオ・マルトーネ
出演:ヴァレリア・ゴリーノ、マティルダ・デ・アンジェリス、エロディ
20世紀イタリア文学を代表する伝説的な作家の一人、ゴリアルダ・サピエンツァ(1924–96)の半生を、巨匠マルトーネが事実と想像を織り交ぜながら描く。1980年のローマ。10年をかけて執筆した大作「L’arte de la gioia」が出版社にことごとく拒絶されたゴリアルダは、宝飾品の窃盗で短期間刑務所に入ることになる。だが、そこで出会った若い女性囚人らとの交流が、彼女の人生に大きな転機をもたらす。出所後も彼女らとつながりを持つゴリアルダは、外部には理解されない絆を通して、生きる喜びと書く衝動を再び取り戻す。
カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作。
C.『平原の町々』(原題:Le città di pianura)

(2025年)
監督:フランチェスコ・ソッサイ
出演:フィリッポ・スコッティ、セルジョ・ロマーノ、ピエルパオロ・カポヴィッラ
フランチェスコ・ソッサイ監督の長編2作目は、ユーモアと哀愁を交えながら、友情や人生の選択、地方社会の変化を描く詩情あふれる人間ドラマ。「最後の一杯は絶対に欠かさない」をモットーにする金欠の50代、カルロビアンキとドリアーノ。2人は人生に迷う内気な建築学部生ジュリオと出会う。偶然の出会いから始まった物語は、ヴェネト平原を駆け抜ける混沌のロード・トリップへと発展――悪い助言、二日酔い、そして思いがけない友情が、ジュリオの人生と恋の行方を大きく塗り替えていく。
カンヌ国際映画祭ある視点部門に選出された注目作。
D.『人生はそういうもの』(原題:La vita va così)

(2025年)
監督:リッカルド・ミラーニ
出演:ヴィルジニア・ラッファエーレ、ディエゴ・アバタントゥオーノ、アルド・バッリョ
ヒットメーカー、リッカルド・ミラーニ監督(『幸せのイタリアーノ』『これが私の人生設計』)の新作は、サルデーニャ島が舞台のコメディー。孤独な羊飼いエフィジオは、南部の手つかずの海岸で伝統的な方法で羊を育てていた。しかし、その平穏な土地を高級リゾートに変えようとする実業家ジャコモの計画が持ち上がる。エフィジオは計画に立ち向かい、現場監督や娘フランチェスカとの葛藤、地域社会の変化も巻き込みながら、争いは裁判へと発展する。
ローマ映画祭オープニング作品。
E.『5秒』(原題:Cinque secondi)

(2025年)
監督:パオロ・ヴィルズィ
出演:ヴァレリオ・マスタンドレア、ガラテア・ベルージ、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ
名匠ヴィルズィ監督(「人間の値打ち」)の新作は、孤独と再生を描くヒューマン・ドラマ。廃墟同然のヴィラに一人で暮らす無愛想なアドリアーノ。毎日何もせず、人との接触を避ける彼の近くに、放置された田園を占拠して手入れする若者たちのコミュニティが現れる。騒々しい彼らとの対立に腹を立てるアドリアーノだが、その中には、子どもの頃ぶどう畑で働いていた伯爵令嬢マティルデもいた。季節が巡り、ぶどうが熟すころには、対立は次第に共存へと変わっていく。
F.『ショート・ラブストーリー』(原題:Breve storia d’amore)

(2025年)
監督:ルドヴィカ・ランポルディ
出演:ピラール・フォリャーティ、アドリアーノ・ジャンニーニ、アンドレア・カルペンツァーノ
マルコ・ベロッキオ作品をはじめ脚本家として活躍してきたルドヴィカ・ランポルディの長編監督デビュー作は、スリリングなロマンチック・コメディー。30代のレアとアンドレア、50代のロッコとチェチリアという2組のカップルの物語。運命が交錯するのは、レアがバーでロッコと出会い、ホテルの一室で秘密の関係を始めた夜から。ありふれた浮気に見えた関係は、やがてレアがロッコの生活に入り込み、互いのパートナーも巻き込みながら複雑に絡み合っていく。その行く末を通して、大人の愛と裏切りが鮮やかに描かれる心理ドラマ。
G.『エリーザ』(原題:Elisa)

(2025年)
監督:レオナルド・ディ・コスタンツォ
出演:バルバラ・ロンキ、ロシュディ・ゼム、ディエゴ・リボン
ディ・コスタンツォ監督(『内なる檻』)の長編4作目は、過去を失った女性が忘却に閉ざされた記憶を辿りながら、自らの罪と向き合い、贖いの可能性を探っていく犯罪ドラマ。35歳のエリーザは、姉を殺害し遺体を焼いた罪で有罪判決を受けて10年以上服役しているが、動機は不明である。彼女は犯行について、過去との間に沈黙の幕を引いたかのように、ほとんど覚えていないと語る。だが、犯罪学者アラウィの研究に協力する中で、封じ込められていた記憶が徐々によみがえり始める。
ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。
H.『スイートハート』(原題:Gioia mia)

(2025年)
監督:マルゲリータ・スパンピナート
出演:マルコ・フィオーレ、アウローラ・クワットロッキ
マルゲリータ・スパンピナート監督の長編デビュー作は、今どきの少年がシチリアの古い家で暮らす叔母のもとで過ごす一夏を描く、ユーモアたっぷりの心温まるドラマ。ニコはテクノロジーに囲まれた世界で育った生意気な子ども。ある夏、彼は独り暮らしの高齢の叔母のもとで過ごすことを余儀なくされる。叔母は非常に信心深く気難しい女性で、Wi-Fiも家電も一切なく、時間の流れから切り離された世界に暮らす。互いに正反対な2人の暮らし方や考え方がぶつかり合うが、やがて互いに深い絆を少しずつ育んでいく。
ロカルノ国際映画祭出品作。
I.『学校の1年間』(原題:Un anno di scuola)

(2025年)
監督:ラウラ・サマーニ
出演:ステラ・ウェンディック、ジャコモ・コヴィ、ピエトロ・ジュストリージ
若手注目監督ラウラ・サマーニの長編2作目は、自分の居場所を求める女子高校生の友情や初恋、嫉妬や葛藤を巧みに描く青春物語。2007年、スウェーデンからトリエステに引っ越してきた少女フレッドは、男子ばかりの工業高校で最終学年を過ごすことになる。控えめで魅力的なアンテロ、社交的で女好きのパジーニ、優しく守ってくれるミティス──3人の少年の友情と関係にフレッドが加わることで均衡は崩れ、彼女は本当に仲間として受け入れられるために、自分の欲望や価値観を少しずつ試される。
ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で男優賞を受賞。
V.『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』(原題:Diamanti)

(2024年)
監督:フェルザン・オズペテク
出演:ルイーザ・ラニエリ、ジャズミン・トリンカ、ステファノ・アッコルシ
1970年代のローマ。豪華で美しい衣装制作の裏側にはそれぞれに事情を抱えるお針子たちの人生の物語があった。困難を乗り越え、幸せを掴んでいく女性たちをユーモラスに愛情深く描く。衣装制作という共同作業から生まれるかけがえのない歓びが、女性たちを輝かせていく。
監督は『あしたのパスタはアルデンテ』などで知られるヒット・メーカー、フェルザン・オズペテク。220万人を動員した2024年イタリア映画最大のヒット作で、2025年ダヴィド・ディ・ドナテッロ賞観客賞受賞。6月19日(金)全国公開。
W.『シャオ・メイ ローマ大決戦』(原題:La città proibita)

(2025年)
監督:ガブリエーレ・マイネッティ
出演:リウ・ヤーシー、エンリコ・ボレッロ、マルコ・ジャッリーニ
中国・福建省。一人っ子政策時代に秘密裏に育てられ、武術を仕込まれた姉妹がいた。行方不明になった姉を探すため、妹のシャオ・メイは後を追い、イタリア・ローマへと渡る。姉が殺されたことを知ったメイは復讐を決意し、ひとり暗黒街へと踏み込み、犯罪組織に立ち向かうのだが――。
ローマを舞台にした激闘カンフー・バトル・アクション。『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』ガブリエーレ・マイネッティ監督最新作。2025年イタリア・ゴールデングローブ賞監督賞、同年シッチェス国際映画祭オルビタ賞長編作品賞受賞。
X.『ポンペイ、雲の下に生きる』(原題:Sotto le nuvole)

(2025年)
監督:ジャンフランコ・ロージ
2025年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞受賞。西暦79年、ベズビオ火山の噴火によって消えた古代都市ポンペイ。火山灰や火砕流によって埋もれてしまった街。埋没した遺跡は長く続く発掘や盗掘によって、元の姿を留めていない。麓にはナポリの街が広がり、垂れ込めた雲の下、人々の営みが今も続く。消防署に届く電話。子どもたちの勉強をみるおじさん。船からウクライナ産の小麦をおろすシリア人青年。遺跡発掘にあたる東大チーム。博物館の暗闇には女神の彫像が浮かび上がる。ドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージが、火山の街の歴史と現在を、美しいモノクロ映像で映し出す。2026年秋公開予定。
Y.『ヴィヴァルディと私』(原題:Primavera)

(2025年)
監督:ダミアーノ・ミキエレット
出演:テクラ・インソリア、ミケーレ・リオンディーノ、アンドレア・ペンナッキ
1716年、ヴェネチア・ピエタ院で孤独に生きる一人の少女チェチリアが、ヴィヴァルディの指導のもと、ヴァイオリンの才能を開花させ成長していく姿と、己の才能が評価されることを渇望する音楽家の内なる野望を描く、師と愛弟子の物語。
監督は、オペラ演出家として世界的に名を馳せ、ミラノ・コルティナ冬季五輪開・閉会式でクリエイティブ・ディレクターを務めたダミアーノ・ミキエレット。
Z.『アート・オブ・ジョイ』(原題:L’arte della gioia)

(2025年)
監督:ヴァレリア・ゴリーノ
出演:テクラ・インソリア、ジャズミン・トリンカ、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ
死後に刊行されて大きな反響を呼び、作家ゴリアルダ・サピエンツァを現代イタリア文学における重要な作家としての地位を決定づけた小説「L’arte della gioia」を映像化した上映時間5時間超の大作。
監督は、『外の世界』で主人公ゴリアルダ役のヴァレリア・ゴリーノ。1900年1月1日、シチリアの貧しい家庭に生まれたモデスタは修道院に迎え入れられ、その知性と頑固さにより総長の寵愛を受けるようになる。幼い頃から知識と愛、自由への欲望に突き動かされ、幸せを追い求めるためなら何でも厭わず、喜びと快楽を享受する権利を勝ち取っていく。カンヌ国際映画祭で特別上映された。
イタリア映画祭2026
東京会場:5月1日(金)より有楽町朝日ホールにて開催
大阪会場:5月9日(土)よりABCホールにて開催
(オフィシャル素材提供)
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