プレスリリース
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
地域医療体制を再定義し、専門医と地域クリニック医で継続診療を可能にノバルティス ファーマは、日本血液学会、福島県医師会、三重県医師会と共同事業契約を締結し、“地域医療体制の再定義による偏在解消プロジェクト”として「HEMA-Bridge事業」を開始全国展開を視野に、専門医と地域医療を担う医師が連携し、「モデルケースの創出」と「連携基盤の共創」を実現
ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ジョンポール・プリシーノ、以下「ノバルティス ファーマ」)は、一般社団法人日本血液学会、一般社団法人福島県医師会、公益社団法人三重県医師会と共同事業契約を締結し、“地域医療体制の再定義による偏在解消プロジェクト”として「HEMA-Bridge事業」を開始しました。本事業では、福島県・三重県を対象地域に、血液領域の専門医と地域のクリニック医における役割分担の見直しを通じて、地域医療体制を再定義し、経過観察中の血液疾患患者の病診連携を拡大するモデルケースの創出と、連携基盤の共創を行います。
1. 本連携の背景:治療の進歩・患者数の増加が生んだ新たな医療課題
近年、さまざまな領域において革新的薬剤が登場したことで、これまで多くの場合、死に至る病とされていた疾患においても、患者さんが病気と付き合いながら生活を送ることが可能となり、疾患の「慢性疾患化」が進んでいます。特に血液疾患領域では治療の進歩が著しく、一部の疾患においては、患者さんの長期生存が可能となりました1,2,3。一方、この現象は治療の長期化と患者数増加につながっています4。さらに高齢者人口増に伴い、この傾向はますます加速する見込みです。しかし、こうした変化に“医療提供体制”は十分に対応できておらず、特に血液疾患は専門性が高く、基幹病院専門医からクリニック医への「逆紹介」が進みづらいため、専門医に負担が集中する構造がありました。加えて、昨今の医師不足や地域偏在の問題が重なり、専門医への負担はさらに増しています。結果として、患者さんも、長距離通院や待ち時間の増大といったQOLの低下に直面しています。
HEMA-Bridge事業の目指す姿
この構造的課題を解決するため、学会、県医師会、製薬企業が協働し“地域医療体制の再定義による偏在解消プロジェクト”として「HEMA-Bridge事業」を立ち上げ、専門医療と地域医療が連携する新たな医療体制の実証に取り組みます。
2. 共同事業の概要
本事業では、経過観察中患者の病診連携を拡大するモデルケースの創出と連携基盤の共創を進め、上記の課題解決を目指します。
① モデルケースの創出
血液学領域を包括する「日本血液学会」、地域医療の中核を担う「県医師会」、血液疾患領域において20年以上の経験を持つ「ノバルティス ファーマ」が協働し、医療機関の役割分担と連携の仕組みを整備することで、経過観察中患者の病診連携を拡大します。実証にあたって人口当たりの血液専門医数が全国平均を上回る三重県と全国平均を下回る福島県を対象エリアとし、両地域において対象疾患、逆紹介/再紹介基準等を設定し、体系的に地域医療連携を運用、連携の具体的な方法や課題を検証します。
② 連携基盤の共創
円滑な連携基盤を共創するために、基幹病院とクリニックの役割を可視化するべく、フォローアップガイドの運用・評価を行います。具体的には、対象疾患、地域連携判定フローチャート、逆紹介時コミュニケーションメソッド、疾患ごとのフォローアップのポイント、再発・増悪の兆候チェックシートなどを連携医に配布し、連携を通じて改良していきます。
3. 各連携にかかる意気込み
ノバルティス ファーマ 執行役員 血液腫瘍領域事業部長 張家 銘
「ノバルティスは20年以上にわたり血液領域に携わり、医療従事者の皆様に伴走しながら、さまざまな革新的医薬品の開発や患者さん支援に取り組んできました。治療革新の次なる使命として、医療提供体制の再定義を支援し、持続可能な医療に貢献していきたいと考えています」。
日本血液学会 理事長 髙折 晃史 先生
「『地域の医師偏在』は日本の医療課題として深刻さを増しています。今回の取り組みを通して、日本血液学会はクリニック医への研修やガイドライン共有など、質の担保に注力し、高度な連携を図り、全国・他疾患に先駆けて課題解決に貢献することを目指します」。
福島県医師会 会長 石塚 尋朗 先生
「福島県は震災の影響などもあり、医師偏在が問題となっている地域の一つですが、偏在の解消は、当県に限らず日本全国の喫緊の課題です。今回の取り組みを通じ、地域の医療提供体制のあり方に関する様々な示唆を得て、偏在解消の糸口へと繋げることができればと考えています」。
三重県医師会 会長 馬岡 晋 先生
「疾患が変わり、日本の人口構造も変わる中で、クリニック医にも新たな役割が求められるのは当然だと考えています。取り組みに加わるクリニック医を県医師会全体でサポートすると共に、患者さんに安心して治療を続けていただけるよう、県内での丁寧な説明も行っていきたいと思います」。
4. 今後の展望
本取り組みでは、福島県および三重県でのパイロットモデル運用、結果調査を通じて、血液疾患領域における地域医療連携の有用性や課題を検証します。得られた知見は、日本血液学会の学術集会等で共有・全国普及プランの策定に活かし、今後、全国の地域医療への展開を進めることで、持続可能な医療提供体制の実現を目指します。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く革新的医薬品のグローバル製薬企業、ノバルティスの日本法人です。ノバルティス ファーマは、より充実した健やかな毎日のために、「ともに、医薬の未来を描く」を追求しています。詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.co.jp
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以上
参考文献Haematologica . 2016 Jun;101(6):657-9Cancers (Basel) . 2023 Mar 2;15(5):1558Lancet Oncol . 2011 Oct;12(11):1013-22国立研究開発法人 国立がん研究センター「がん情報サービス」
