スバルの柴田CDCOが語る、内製化にこだわる理由

桃田 健史

桃田 健史
ジャーナリスト

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2026.4.9(木)

「ぶつからないクルマ」というキャッチコピーで、スバル「アイサイト」を認識している人が多いのではないだろうか。2010年に登場したアイサイトVer.2 (第2世代)では、「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」をユーザーが体験する様子のテレビCMが話題になった。

 その後、2013年にアイサイトVer.3、2017年にアイサイトツーリングアシスト、2020年にはアイサイトXと進化し、現在は2020年代後半の市場導入を目指して次世代モデルの研究開発が進んでいる。その動向を探るため、3月末に都内で実施されたドイツの半導体メーカー、インフィニオンテクノロジーズと共同で実施した技術説明会に参加してスバルの担当役員から詳しい話を聞いた。

 最初に登壇したのは、スバルの常務執行役員でCDCO(チーフ・デジタル・カー・オフィサー)の柴田英司氏だ。

最新「アイサイトX」を搭載する「フォレスター」。群馬県内での雪上試乗会にて(写真:筆者撮影)

 1989年に当時の富士重工業に入社し、1999年から運転支援システム開発に携わり、その後のアイサイトの成長を実現した中心的な人物である。

 スバルといえば、乗用車に初めて四輪駆動車を導入した自動車メーカーというイメージが強い。さらに時代を遡れば、中島飛行機の存在が色濃い。

 スバル独自の四駆は、低重心の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDによる安定した走りが特徴で、降雪地域ではいわゆる“生活四駆”として重宝されてきた。

 そんなスバルにとって、四駆に次ぐ新たな武器となったのがアイサイトだ。

 柴田氏のプレゼンテーションを紹介する前に、アイサイトの歴史を振り返っておきたい。