全国高校駅伝 男子7区間42・195キロ ( 2025年12月21日 たけびしスタジアム京都発着 )

<全国高校駅伝>表彰式を終えて笑顔を見せる鳥取城北・赤池監督(撮影・北條 貴史)
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第76回全国高校駅伝大会が21日、京都市内で行われた。集団転校で話題となった鳥取城北は、最高成績30位(23年)を大きく上回る4位と躍進した。鳥取勢の最高成績は由良育英(現鳥取中央育英)の2位(79、92年)。
指揮官である赤池健監督は、前日20日の開会式後に、報道陣に対応。「集団転校」で騒動となった現状を回想し、言える範囲で説明した。
「私たちは今年、いろんなものを背負っている。普通の高校生が経験できないことを経験した」
柔らかい表情が、その瞬間に少しだけ硬くなった。「事実は声を大にして言えないところがあって、そこがやっぱりマスコミの方も載せられないので。本当に僕たちが移籍した理由っていうのは、マスコミじゃ書けないこと。そこを勝利至上主義とか、引き抜かれて転校したとか、あるいは“僕についてきて”っていう風な美談的なところも含めて、良いも悪いも言われるんですけど、本当の理由は言えないところだし、相手もあること」。事実として伝わっていないこともあるが、全てを言うわけにはいかない事情も説明した。
ただ、選手への「感謝」の気持ちはストレートに表現した。「彼らがインターハイという大きなものを捨ててでも転校してきたっていう思いっていうのは、やりたくてもやれないことだし、あの子たちには本当に感謝してるし、それよりももっと頑張ったのが、もともと城北にいた子たちの上級生。この子たちの頑張りなくして、今のチームはないと思っている」と語った。
赤池監督は、全国高校駅伝男子で5度の優勝を誇る名門の大牟田(福岡)の体罰問題で23年3月に退職したが、選手や保護者の希望でコーチとして再出発。実質的な監督だった昨年12月の全国高校駅伝では準優勝した。だが、同校が新監督を迎える方針を知り退職した。新年度からの鳥取城北監督就任に伴い、指導継続を求めた大牟田の選手18人が指導継続を求めて集団転向。新入生の多くも進路予定を変えていた。規定により転校後6カ月は高体連主催大会に出場できないため、インターハイも未出場だったが、その覚悟で付いていった。
「元大牟田」と「元鳥取城北」の間は、当初は溝があったというが、「転校してきてギクシャクしたのが最初の1カ月ぐらい」。今では胸を張れる56人のチームになったことが、何よりうれしいという。
また、温かく迎えてくれた人たちへの感謝も忘れない。「鳥取市、あるいは地域の方々、それとか鳥取城北高校の校長が受け入れてくれて変わらないようにしてもらった。校長が大牟田から来た子に“何も心配するな”って言ってくれた。その一言で子供たちも救われたし、城北の子もちゃんと頼むなって言われてたもので、ちゃんと頼むなってことは、変わらないような指導をやるってことしかなかったので、だから城北がどうだ、大牟田がどうだって言われるけど、僕の中では全く関係ない。今はもうフラットで見ているし、そんなことはもう今となってはなんか愚問だなっていう感じがします」とすっきりした表情で語った。
選手とともに日本一の夢を追いかけた月日が、何より大切だったと感じる。赤池監督は「この子たちはどれくらいで走るんだろう、何番になるんだろうという、そういう期待感というかワクワクするようなチームができたということは間違いない」と語っていた。
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