公開日時 2025年12月01日 15:26更新日時 2025年12月01日 16:17

洋上風力発電「基地」に商機探る 三井物産、英国で港湾運営

 英スコットランドのニグ港=2022年8月(共同)

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共同通信

 三井物産が洋上風力発電設備の建設や整備に必要な「基地」に商機を探っている。7月には英国で基地港湾を取得した。脱炭素に否定的なトランプ米政権のエネルギー政策など先行きに不透明感もあるが、基地の運営ノウハウを蓄積すれば、日本を含む他の地域でも事業展開できると見込む。

 商船三井と共同で英スコットランド北東部のニグ港を取得した。北海にある世界有数の洋上風力発電の開発地域に近い。

 基地港湾は、風車の羽根(ブレード)や支柱(タワー)、基礎部分など巨大な部材の組み立てや保管、老朽化した機材の補修など風力発電の運営に不可欠な拠点だ。巨大な部材を扱うため、広い敷地や強度を高めた岸壁などが必要。世界的に数が足りず、洋上風力普及の障害となっている。

 日本でも青森港や酒田港(山形県)など計7港が指定され、整備が進む。自治体などによる管理が原則だが、三井物産は開発・設計の助言や、運営などの受託を目指す。

 三井物産は、発電事業者や鉄鋼をはじめとした素材メーカーなどサプライチェーン(供給網)に絡む幅広い企業との関係強化を通じ、新たな事業機会の獲得も狙う。

 洋上風力を巡っては、米エネルギー政策の転換に加え、資材価格の高騰も逆風で、日本では8月、三菱商事が秋田、千葉両県沖で進めてきた洋上風力発電所の建設計画からの撤退を発表した。

 三井物産出身で、ニグ港の運営会社を率いる早川宜広最高経営責任者(CEO)は、事業環境の厳しさは認めた上で、今後、洋上風力の導入は進むとみて日本を含むアジア地域などでの早期の事業展開に意欲を示した。(ロンドン共同)

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